Opera Softwareは10月14日にノルウェーでイベント「Up North Web」を開催した。CEOのLars Boilesen氏と製品責任者のChristen Krogh氏がウェブブラウザ「Opera」に関する詳細なデータを公開している。興味深いものをいくつか紹介しよう。
まずOperaの製品は大きく3つのカテゴリに別れる。PC向けと携帯電話向け、そしてテレビなどその他のデバイス向けだ。
これらのうち携帯電話向け製品には「Opera Mini」と「Opera Mobile」という2つの製品がある。Opera Miniはインターネットの情報を一度Operaのサーバで圧縮してから携帯電話端末に配信する仕組みの製品。回線の遅い環境で重宝されている。クライアントではなくサーバ上でページ内容を処理するため、App Storeでの配信が承認されたという背景がある。一方のOpera MobileはPC向けOperaを携帯電話に対応させた純粋なブラウザアプリだ。
2010年9月時点のOperaの利用者数は合計1億4000万人以上。その内訳はOpera Miniが7100万人、PC向けOperaが5000万人、テレビなどのその他の端末が2000万人となっている。Boilesen氏によれば、毎秒2人が新たにOperaユーザーになっているという。特にOpera Miniは以下のようなデータが人気のほどを示している。
Opera MiniとGoogle検索のトラフィックを比較すると、Opera MiniはGoogle検索の4分の1に相当する。2009年12月はGoogle検索が約550億PV、Opera Miniが約70億PVだったが、2009年12月にはGoogle検索が約790億PV、Opera Miniが200億PVとOperaがその差を縮めている。
特に回線の遅い発展途上国のOpera Miniユーザーは世界平均より多くウェブページを閲覧しているという。ウクライナ(約800ページ)やインドネシア(約700ページ)、ロシア(約600ページ)は米国や英国を大きく上回っている。Opera Miniの利用者数ランキングは上からインドネシア、ロシア、インド、中国、ウクライナの順になっている。
Boilesen氏はウェブの将来について次のように予言した。
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