フランスに本社を置くParrotは、iPhone/iPad/iPod Touchで操作するWi-Fiへリコプター「AR.Drone」を日本国内で9月16日に発売する。流線形の機体に4つのプロペラを搭載し、iPhoneとWi-Fi接続して操作する。アプリはApp Storeからダウンロードできる。
iPhone画面上の離着陸ボタンにタッチすると機体が離陸し、70センチ前後の高度で自動静止する。iPhoneに内蔵された加速度センサーを検知し、iPhoneを傾けることで前後左右に移動、画面上の操作ボタンで上昇、下降、回転を制御できる。機体の識別と操縦がしやすいように、脚部にはLED(前部は緑、後部は赤)が付けられている。
最高飛行速度は時速18キロメートルで、通信範囲は最大50メートル、最大6メートルまで上昇する。90分間の充電で約12分間飛行できるという。屋内の飛行では、障害物とぶつかった際にプロペラを保護するプロテクターを装着する。屋外用のボディに付け替えると飛行性が向上し、一般的なラジコンヘリのような操縦が可能になる。
飛行中、iPhoneの画面上には、機体前部と下部に搭載されたカメラのライブ映像がストリーミング配信される。AR(拡張現実)にも対応しており、カメラが認識したタグ(マーカー)をiPhoneの画面上で怪物やロボットとして表示させることもできる。Parrotでは、複数のAR.Droneで対戦できるマルチプレーヤーゲームを近日公開予定だ。
9月9日に開かれた記者会見でParrot CEOのHenri Seydoux氏は、「現在のコンピュータ電子機器の中で、スマートフォンは最も重要なデバイスだと考えている。さらに、それらがゲームの世界も変えていく」と話し、今後もビデオゲームと拡張現実の融合を進めていく意向を示した。
また、ParrotではAR.Drone用のゲームを開発できるソフトウェア開発キット(SDK)を開発者向けに公開しており、これまでに世界で約800名の開発者がプラットフォームに登録しているという。「当初はiPhone向けに提供しているが、オープンソースサイトでは、どのプラットフォームでも適用できるツールを用意している。Wi-Fi通信が可能で、ディスプレイを備えていれば、どの端末でも利用できる」
AR.Droneは、8月に欧州各国で、9月初めに米国で発売されており、今回の日本での発売はアジア初の本格的なロンチとなる。価格は4万3800円。一部のソフトバンクショップ(大通店、池袋西口店、表参道店、田町店、名古屋駅前店、心斎橋店、高松中央店、リバーウォーク北九州店)、およびソフトバンクオンラインショップ、Amazon.co.jpで販売する。また、AR.Droneのフライト体験ができる店舗も用意するという。
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