アップルの教育コンテンツ配信サービス「iTunes U」で、東京大学、慶応義塾大学、早稲田大学、明治大学の4つの大学が新コンテンツを公開した。国内の学生や生涯学習を目指す人、また日本から世界へ向けた情報発信として各大学が取り組み始めた。
2007年にiTunes Store内に開設されたiTunes Uは、ハーバード大学、MIT(マサチューセッツ工科大学)、ケンブリッジ大学、オックスフォード大学など世界で800以上の大学が参加しており、現在は大学の講義や研究デモ、キャンパスツアーなどおよそ35万を超えるコンテンツがあるという。今回、日本のほか、中国、香港、メキシコ、シンガポールの大学が加わった。
東京大学では、ノーベル物理学賞受賞者の小柴昌俊名誉教授らによる「物質の科学」をテーマにした講義や、世界的建築家である安藤忠雄名誉教授による「変化する都市」など合計112の講義を公開。明治大学では、マンガ、アニメなどの「オタク文化」が、東京の秋葉原にもたらした変化について語る講義や、ゴルバチョフ元ソビエト連邦大統領が参加した特別フォーラムなどを公開している。
慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)では、日本のインターネットの父と呼ばれる村井純教授によるインターネットの技術や仕組み、運用方法などを解説する「インターネット2009」や、夏野剛氏による講義「ネットワーク産業論 2009」など約350の講義を公開している。20周年を迎えたSFCのビデオアーカイブや、SFCの現状がわかる映像素材、退職教員の最終講義のビデオアーカイブなどを順次公開していくとしている。
早稲田大学は、模擬講義や学部・学科紹介、学生生活紹介などの広報用コンテンツを公開。今後はさらにコンテンツを拡充し、iTunes Uを通して世界中に早稲田大学の“今”を伝えていきたいとしている。
Appleは8月24日、iTunes Uのダウンロード数が3億件を超えたことを発表している。
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