Intelは米国時間8月23日、特にネットブックをターゲットとした初のデュアルコア「Atom」プロセッサを発表した。これでついに、より大型のメインストリームノートPCと同数のプロセッシングコアが、小型のネットブックにも搭載されることになる。
Acer、ASUSTeK Computer、Lenovo、LGの各社が23日、新しいデュアルコア搭載ネットブックを発表した。Intelによると、富士通、Hewlett-Packard(HP)、MSI、サムスン、東芝などが、今後数週間または数カ月のうちに同様の発表を予定しているという。
これは、ネットブック市場における大きな前進である。2008年春の登場以来、ネットブックにはシングルコアプロセッサが搭載されてきた。これによってネットブックメーカーは、一般的に約350ドルという低価格で、比較的電力効率のよい10インチクラスのネットブックを設計することができた。
しかし、すべての処理が単一のコアで実行されるため、性能の低さが欠点として広く報じられてきた。メインストリームの「Core 2 Duo」や「Core i」といったノートPC用プロセッサとAtomとの性能の差は、設計の違いにも起因する(メインストリームのノートPC用プロセッサは、異なるアーキテクチャをとることにより、より高いレベルの性能を実現している)。しかし、ネットブック向けのAtomがこれまで常にシングルコアであったことから、その性能の差はさらに大きくなっていた。
Intelがデュアルコアに移行する理由はほかにも存在する。ライバル企業であるAdvanced Micro Devices(AMD)が提供する低消費電力デュアルコアプロセッサが、すでにネットブッククラスのPCに採用され始めているのだ。Hewlett-Packardの11.6インチ型ネットブック「Pavilion dm1z」は、AMDの「Turion II Neo K625」デュアルコアプロセッサ(1.5GHz)と「ATI Mobility Radeon HD 4225」グラフィックスプロセッサを搭載し、シングルコアAtom搭載ネットブックの強力な競合製品となる可能性を秘めている。
Intelの新しいデュアルコア「Atom N550」は1.5GHzで動作し、DDR3メモリをサポートすることによっても性能向上を図っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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