Appleがモバイル決済の専門家を雇用したというニュースが2010年8月第2週の週末に広がり、一部の人々を驚かせた。
だが今度は、Appleが近距離無線通信規格「Near Field Communication(NFC)」に対応するチップを搭載したプロトタイプの「iPhone」をすでにテストしていると報じられている。これらは、将来iPhoneをモバイルウォレットとして利用する道を開くのかもしれない。
TechCrunchは米国時間8月17日、匿名情報筋の話として、AppleがNXP Semiconductor製のハードウェアを使ったNFCチップを組み込んだiPhoneをテストしていると伝えた。どのような種類のテストかは明らかではなく、現時点ではかなり予備的なものである可能性がある。しかし、モバイル決済製品マネージャーとしてmFoundryのBenjamin Vigier氏を雇用したことを考え合わせると、Appleが「iTunes」外のコマース分野で初の製品を投入する計画を進めている可能性は確かにありそうだ。
NFCは、約4インチ(約10センチメートル)の非常に短い距離のデータ送信を無線で実現する技術だ。携帯電話のようなデバイスの中のチップから、支払端末や他のデバイスにもデータを送信する。モバイル決済の分かりやすい実用化の例として、米国以外の国ではバス料金や電車運賃の支払いに利用されているが、それだけではない。たとえば、iPhoneとノートPCのように、非常に近くにあるデバイス間でのデータ転送にも利用できるだろう。
Appleは新型iPhoneを初夏に出荷する傾向があるため、同社が次期版iPhoneにNFCチップを実際に組み込むことになるとしても、どんな新機能に使われるのかが明らかになるまで、しばらく待たされることになるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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