KDDIは7月23日、2010年度第1四半期(4〜6月期)の連結決算を発表した。営業収益(売上高)は前年同期比1.4%増の8660億円、営業利益は同8.8%減の1292億円、経常利益は同11.5%減の1225億円、純利益は同16.8%減の719億円となった。
移動通信事業での営業収益は前年同期比0.1%増の6637億円、営業利益は同12.6%減の1333億円となった。増収減益の要因としては、端末販売台数が前年同期比で約27%増加したものの、音声ARPUを中心に電気通信事業の営業収益が減少したためだ。6月末でのau契約数は3209万台で携帯電話ベースでの累計シェアは28.2%、非トライバンド端末数は769万台となる。
ARPUは、シンプルコースへの移行拡大による音声ARPUの低下が影響し、第1四半期は前年同期比7.9%減の5160円となった。KDDIの小野寺社長は、「ここ1〜2年は音声ARPUが下がる」とした上で、それを補うために今後いかにデータARPUを伸ばしていくかが課題だと話す。
また、7月6日にNTTドコモがSIMロック解除の方針を打ち出したことについては、「SIMロックを解除しても、KDDI以外のネットワークで端末を使うことができず、すぐにユーザーにメリットがあるのかどうか疑問がある」とし、KDDIとして今後どのような提案ができるかを検討していくと語った。
固定通信事業の営業収益は、KDDI単体における音声収入の減少傾向が継続しているものの、グループ会社や海外の子会社の売上増加もあり、前年同期比3.3%増の2141億円となった。営業損失は前年同期比の107億円からほぼ半減し54億円で、今期の黒字化にむけて着実に改善しているという。
純利益については、営業損失の改善に加え、ジュピターテレコム(J:COM)の処分信託株式の一部が売却された事に伴い、特別利益57億円を計上した。
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