Microsoftのパートナーカンファレンスにおける同社の話題の中心はクラウドになる予定だが、同社の製品発表の多くは、「Windows」や「Windows Server」といったオンプレミスのソフトウェアに関連している。
Microsoftは毎年開催のWorldwide Partner Conference(WPC)で米国時間7月12日、「Windows 7」および「Windows Server 2008 R2」両方の「Service Pack 1」(SP1)のベータ版を発表した。Windows 7の今回のアップデートは非常にマイナーなものであり、ほとんどバグ修正やそのほかの微調整から構成されている。しかし、Windows Server 2008 R2のサービスパックには、仮想化に関する新機能がいくつか追加される予定である。
Microsoftは2010年6月、両製品のサービスパックのベータ版を7月にリリースすると述べていた。
Microsoftはパートナーカンファレンスにおいて、小規模企業向けの2種類のサーバの初期バージョンも発表した。一方のサーバ(開発コード名「Small Business Server 7」)は、既存の「Small Business Server」製品のアップデート版であり、「Windows Server」や「Exchange Server」などの製品が単一のサーバソフトウェアバンドルに統合されている。もう一方(開発コード名「Aurora」)は、自社のハードウェアとクラウドベースのサービス間で業務のバランスを図る小規模企業を支援することを目的としている。Auroraは、最大25台のPCを稼働する企業が、ファイルやプリントサーバ機能はローカルに実行しつつ、電子メールやポータルソフトウェアなどはMicrosoftのオンラインサービスに接続して実行することを可能とする。
Microsoftは、これらの小規模企業向けサーバ製品の正式版のリリース時期を明らかにしていない。
Microsoftは今回のイベントにおいて、同社の顧客関係管理ソフトウェアの次期バージョンの計画についても詳細を発表した。同ソフトウェアはローカルに稼働し、ホスティッド型で提供される予定である。「Microsoft Dynamics CRM 2011」のベータ版は9月にリリース予定で、ホスティッド型とオンプレミス型の両方で提供される。新機能の1つは、「Outlook」内で「Ribbon」インターフェースの使用が拡張されたことである。Microsoftは、多様なサードパーティーサービスからなる新しい「Dynamics Marketplace」も追加している。
Microsoftは、2010年の年末までにさらに8つの市場にDynamics CRMのオンラインサービス版を拡大する予定であるとも述べた。これにより、合計40の市場にホスティッドサービスが提供されることになる。新しく追加される国は、オーストラリア、ブラジル、コロンビア、コスタリカ、チリ、キプロス、ペルー、トリニダード・トバゴである。
一方、Microsoftは、大規模顧客またはパートナーが独自のデータセンター内でMicrosoftのクラウドベースOSを稼働できるようにする「Azure」アプライアンスについても述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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