情報筋らによると、MicrosoftはPC向け「Windows 10」のRTM(製造工程向けリリース)のマイルストーンに到達したという。
Microsoftは米国時間7月15日、Windows Insiderに参加するFast Ring(高速リング)とSlow Ring(低速リング)のテスターらに「Build 10240」をリリースした。このBuild 10240こそがRTM版だと、情報筋らは述べている(これはThe Vergeが入手した情報とも一致する)。
Windows Insider Programを統括するGabe Aul氏はブログの中で、このビルドをRTM版であるともRTM版候補であるとも述べていないし、逆にRTMでないとも書いていない。Windows Insider参加者らによると、同ビルドは「TH1」と名付けられているらしいが、これは「Threshold 1」を略したものではないかと、筆者は考えている(「Threshold」はWindows 10の開発コード名だった)。
これはRTM版なのかとMicrosoftに尋ねたところ、広報担当者から次のような回答が返ってきた。
「このビルドはWindows 10の最新ビルドであり、われわれは、リリースとその後に向けて、Windows 10のコードを更新し続ける予定である。われわれは、『Windows』の新しい提供方法を採用している」
Microsoftは先週、Windows InsiderのFast Ringのテスターを対象に、Windows 10のプレビュー版である「Build 10166」をリリースした。Microsoft関係者らは今週に入り、Windows Insider参加者らに対して、RTM版を準備するためにWindows 10のプレビュービルドの提供を一時停止すると述べていた。
Microsoftの次のステップは、RTM(製造工程向けリリース)版のコードを同社のハードウェアおよび小売パートナーに公開することだ。
同社は、RTM版「Windows 10」のコードを米国時間7月29日から公開し始める。最初の対象者は、「Windows Insider」プログラムに参加するテスターたちだ。29日以降は、Windows 10の無償アップデートを予約している他のユーザーにRTM版を提供していく。Windows 10へのアップデートが可能なのは、「Windows 7」「Windows 8」「Windows 8.1」の正規版を使用している一般ユーザーだ。2015年7月29日から2016年7月29日までの1年間は、無料でアップデートできる。
筆者が聞いた話では、Microsoft内部にはRTMを正式に発表する予定はないとのことだった。Windowsが絶えずアップデートされるサービスとなった状況では、RTMという名称にさほど意味はないからだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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