サンフランシスコ発--「Google Analytics」はこれまで、訪問者が特定のサイトをどのように動き回っているのかについて、あまり多くの情報を提供してこなかった。
Googleの広告担当シニアバイスプレジデントであるSusan Wojcicki氏は米国時間10月19日午前、Web 2.0 Summitでの講演の場を利用して、Google Analyticsの新しい機能や特徴を披露した。
Google Analyticsは、ウェブサイトやアプリケーションの開発者(または自分のサイトのトラフィックを気にしている人)がトラフィック情報をより詳細に理解できるようにする無料ツールだ。
Wojcicki氏は、これらの新機能のインスピレーションを19世紀という珍しい場所から得たことを認めた。
ユーザーが特定のサイトをどのように動き回っているのかを把握できるように、Googleの新しいコンセプトは、ナポレオンのモスクワ遠征に関するCharles Joseph Minardの有名なグラフを基にしている。このグラフは存続、離脱、および帰還した兵士の数などを詳細に示す。時間と動きも表すので、物語を伝えることができる、とWojcicki氏は述べた。
だが、それは依然として静的なものだ、とWojcicki氏は認めた。そこでGoogleはこの形式のダイアグラムを統合し、それを「Flow Visualization」と改名することで、その情報を「動的」なものにした、と同氏は説明した。
「Flow Visualizationがこれほど強力なのは、データを処理し、数秒以内に理解可能な物語として提示できるからだ」(Wojcicki氏)
19日にローンチされ、数週間以内にすべてのGoogle Analyticsに公開される予定のこの機能を利用すると、ユーザーはブラウザやカスタマイズ可能な詳細など、さまざまな基準のオプションによってソートを実行できるようになる。
ほかの重要な新機能としては、「Real-Time」が挙げられる。この機能も数週間以内に公開される予定だ。基本的な機能を説明すると、ユーザーは特定のサイト上のアクティブユーザー数をリアルタイムで把握できるようになる。
Wojcicki氏は「Google Store」のウェブサイトを使って、この機能を紹介した。Wojcicki氏がプレゼンテーションを始めたとき、アクティブユーザー数は60人と表示されていたが、プレゼンテーション中にその数字は急増した。おそらく、聴衆がこの機能の動作を確認しようとしたことが原因と思われるが、数字が急増したことからも、機能が正常に動作したことが分かる。
ただ、Google.comのアクティブユーザー数を示してくれれば、プレゼンテーションははるかに興味深いものになっていただろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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