NTT Americaが、バイオガスで稼働するデータセンターを開設する見込みだ。
NTT Americaは米国時間7月28日、カリフォルニア州にある同社のデータセンターにBloom Energy製の燃料電池を5基設置する予定であることを明らかにした。燃料としてバイオガスを使用する。この発表は、よりクリーンな燃料電池技術への関心が高まっていることを示すものだ。同技術の提唱者らによると、燃料電池技術は今後ますます住宅用顧客向けに適用されていくという。
この燃料電池は500キロワットの発電が可能であり、これは米国の一般住宅約500戸の需要をまかなえる電力量になる。データセンターの年間発電量は420万キロワット時となり、NTT Americaが削減できる二酸化炭素排出量は160万ポンド(約726トン)になる見込みだ。
カリフォルニア州では、電力会社からバイオガス、すなわち酪農場から回収されたメタンガスと二酸化炭素の混合物を購入できるようになっている。Bloom Energyの「サーバ」はメタンガスを主成分とする天然ガスで稼働するように設計されており、同様にバイオガスから電気への変換も行う。
NTT AmericaがBloom Energyの燃料電池を導入することに決めた背景には、自社のコンピューティング運用効率の改善に向けた取り組みがある。同社のデータセンターではさらに、冷気/暖気通路やセンサベースのシステムによる温度制御機能といった効率化技術も使用されている。
燃料電池は通常、送電網から直接電力供給を受ける場合よりも電力コストがかかるものの、オンサイトの常時電源として燃料電池を利用することによって、データセンターに必要な信頼性が実現できる。2010年に米CBSニュースのドキュメンタリー番組「60 Minutes」に登場して突如脚光を浴びたBloom Energyは、環境フットプリントを軽減する代替電源を求めている企業顧客をターゲットとする燃料電池を製造している。
AT&Tは今月に入って、カリフォルニア州にある同社のデータセンターの電源にBloom Energyの燃料電池を設置する予定であることを明らかにしている。同州では、燃料電池の設置が奨励されている。Bloom Energyの燃料電池システムは7.5メガワットの発電が可能で、天然ガスを燃料とするという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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