Comcast、次世代のブロードバンドおよびテレビサービスを披露

Marguerite Reardon (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 福岡洋一2011年06月17日 11時24分

 シカゴ発--Comcastは米国時間6月16日、次世代のブロードバンドおよびテレビサービスの機能に関するデモを行い、転送速度1Gbpsでダウンロードしたり、クラウドベースでチャンネルを切り替えていったりする様子を披露した。

 当地で開催されたNational Cable & Telecommunications Association(NCTA)主催のThe Cable Show 2011で壇上に立ったComcastの会長兼最高経営責任者(CEO)Brian Roberts氏は、同社のハイブリッド同軸インフラを使って家庭に1Gbpsの接続をもたらす方法を示した。また、11マイル(約17.7km)のデモ用ケーブルネットワークを使用して、HD画質で人気番組「30 Rock」のシーズン5の全エピソードをわずか1分39秒でダウンロードしてみせた。低速接続だとダウンロードに数時間かかる可能性がある、と同氏は述べた。

 Roberts氏によると消費者からは、Comcastがもっと高速なネットワークを構築すれば加入する意思があるという声が寄せられていたという。そして実際、その通りになった。Comcastがネットワーク速度を高めるにつれて、ブロードバンドサービスの加入者は増加した。

 「2020年には、家庭でのネットワーク帯域幅に対する需要はさらに高まるとみられ、当社はそれを構築するつもりだ。どういった用途で使われるのかわたしにはよく分からないが、われわれが構築すれば加入者はいると確信している」(Roberts氏)

 Roberts氏はまた、次世代のテレビサービス「XFINITY TV」も披露した。XFINITY TVではクラウドベースのコンピューティングを活用して、テレビ向けの番組表やアプリケーションの機能を強化する。新しいインターフェースのルック&フィールはウェブ体験に似ている。これは意図的にそうしているとのことで、番組表の背後にある中枢機能やセットトップボックスの機能が、家庭のセットトップボックス上ではなく、インターネットの「クラウド」に置かれるためだという。

 「これはクラウドストレージというよりクラウドコンピューティングだ」と、Roberts氏はさまざまな映画の場面をオンデマンドで次々と切り替えながら述べた。XFINITY TVは、こうしたデータの処理にComcastがこれまで使っていた方法に比べて、より多くのコンテンツを提供し、もっと多様な画面で高速に表示する。つまり、加入者はスマートフォン、タブレット、ノートパソコンなど、好みのインターネット機器を利用して、自宅の中だろうと外出先だろうと、どこからでもテレビを視聴したりネットサーフィンをしたりできる。

 新たに拡張された機能により、ケーブルサービス上でのコンテンツの検索も簡単かつ高速になる。加入者は、デジタルビデオレコーダーで録画した番組、お気に入りの番組、おすすめ番組をまとめて扱える「MyTV」タブを使って、テレビ体験をパーソナライズできるようになる。

 このクラウドベースの取り組みの一環として、Comcastは14日、FacebookやSkypeとのパートナーシップも発表した。これにより、Comcastの加入者向けにこれらのアプリケーションを直接テレビ体験に組み込むことになる。またComcastは、天気予報や交通情報などを提供する他のウィジェットもこのテレビサービスに追加した。

 Comcastはこれらの新機能を米ジョージア州オーガスタでテストしている。しかしRoberts氏は、ネットワーク展開の正式な計画について詳しくは語らなかった。

The Cable Show 2011で壇上に立ったComcastの会長兼最高経営責任者(CEO)Brian Roberts氏 The Cable Show 2011で壇上に立ったComcastの会長兼最高経営責任者(CEO)Brian Roberts氏
提供:Marguerite Reardon/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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