非営利団体のLinux Foundationが、Linux OS誕生20周年を祝した解説画像とビデオを制作した。この画像とビデオは、Linuxがこの世にどれほど大きなインパクトを与えたかを思い起こさせる内容となっている。
この20年の動きを知らない人のために説明しておくと、Linuxはモバイル(Android)やウェブ(Google)、コンシューマー製品(TiVo)など、ほぼすべての技術のエコシステムに入り込んでいるほか、インターネットそのものを動かす力ともなっている。また、Linuxは、クラウドにおける新サービスの源として、さらには巨大な企業のデータセンターをつかさどるOSとして、今でも成長を続けている。
中でもRed Hatはサーバやデータ領域のLinuxで非常に大きな成功を収めており、Linux FoundationのエグゼクティブディレクターJim Zemlin氏がMicrosoftとの戦争終結を宣言したほどだ。しかし、Linuxはまだ(実現するかどうかはわからないが論理的には)デスクトップ領域やタブレットなどの新プラットフォームにおいて市場を広げるチャンスがあることも事実だ。
ただし、コンシューマー向けの新プラットフォームは常に面白い分野ではあるものの、Linuxがクラウド分野の主要なOSであり続けることには変わりない。Amazon Web Servicesの提供する「Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)」のプラットフォームには、UbuntuとAmazon自身のLinuxディストリビューションがサーバの主要ホストとして採用されており、EC2そのものもLinux上に構築されている。
このようにLinuxを支援する話題は多いが、その他の市場の動きからも目が離せない。例えばAppleは巨大なモバイルコンテンツのエコシステムを作り上げているし、Microsoftも「Windows Azure」でクラウドに乗り込もうと躍起になっている。Linuxがいつまで勝ち組でいられるかはわからないが、同OSはこれからも生き延びていくことだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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