Microsoftは米国時間4月14日、月例パッチをリリースして、これまで悪用されてきた「Excel」「Windows」「Word」のセキュリティホールと、エクスプロイトコードや攻撃の詳細情報が存在する他のセキュリティホールを修復した。
Excelの「緊急」レベルのセキュリティホールは、特別に細工されたExcelファイルをユーザーが開くと、攻撃者がパッチ未対応のシステムを完全に制御できるようになる可能性があった。セキュリティ企業のSymantecは2009年2月、「Excelの不特定のコードがリモートで実行される脆弱性」の悪用を試みる、悪意のあるファイルを日本で確認したと報告した。
Microsoftのセキュリティ情報によると、このパッチの影響を受けるのは、「Office 2002」「Office 2003」「Office 2007」および「Office 2004 for Mac」「Office 2008 for Mac」だという。
Microsoftは、「WordPad」とOfficeの緊急の脆弱性に対応するパッチも公開した。この脆弱性により、特別に細工されたファイルがWordPadやWordで開かれると、リモートでコードが実行される可能性がある。Microsoftによると、この脆弱性は現在インターネット上で悪用されているという。このパッチに影響を受けるのは、「Windows 2000」「Windows XP」「Windows XP Professional」「Windows Server 2003」、および「Word 2000」「Word 2002」だ。
もう1つのパッチは、「Internet Explorer」(IE)の4つの緊急の脆弱性に対応するものだ。ユーザーが特別な細工がされたウェブページを閲覧した場合、またはHTTPを介して攻撃者のサーバに接続した場合、これらの脆弱性により、リモートでコードが実行される可能性がある。2つの脆弱性についてはエクスプロイトコードと攻撃の詳細情報が公開されている。影響を受けるソフトウェアは、「IE 5」「IE 6」「IE 7」だ。
「DirectShow」のパッチも、緊急の脆弱性を修復するものだ。この脆弱性により、ユーザーが特別に細工されたMJPEGファイルを開くと、攻撃者にシステムを完全に制御される可能性がある。影響を受けるのは、「DirectX 8」と「DirectX 9」だ。
5件目のパッチは、「Windows HTTP Services」の緊急の脆弱性に対応するものだ。この脆弱性は、悪用されると攻撃者にシステムを完全に制御される可能性があり、攻撃用のツールやコードが公開されていた。影響を受けるのは、Windows 2000、Windows XP、Windows XP Professional、「Windows Vista」、Windows Server 2003、「Windows Server 2008」だ。
Windowsの「重要」レベルのセキュリティホールを修復するパッチも公開された。このホールについては、すでに出回っているエクスプロイトコードにより、攻撃者がシステムにログオンし、特別に細工されたアプリケーションを実行した場合、特権の昇格を許す可能性があった。影響を受けるのは、Windows 2000、Windows XP、Windows XP Professional、Windows Vista、Windows Server 2003、Windows Server 2008だ。
その他のパッチは、「Internet Security and Acceleration(ISA)Server 2004」「ISA Server 2006」および「Forefront Threat Management Gateway Medium Business Edition」「SearchPath」 の重要レベルのセキュリティホールに対応している。SearchPathの複合的脅威の脆弱性については、攻撃の詳細情報がすでに公開されている。影響を受けるのは、Windows 2000、Windows XP、Windows XP Professional、Windows Vista、Windows Server 2003、Windows Server 2008だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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