ファイアウォールベンダーの米Palo Alto Networksは4月6日、日本法人「パロアルトネットワークス合同会社」を設立したと発表した。代表にはBlueCoat日本法人の代表を務めた金城盛弘氏が就任している。
Palo Altoは、NetScreenでCTOを務めたNir Zuk氏らによって2005年に米国で設立されたベンチャー企業。「次世代ファイアウォール」と呼ばれる、アプリケーションごとに通信制御ができる製品を開発しており、世界で250社以上の顧客がいるという。日本ではネットワンシステムズと日立システムアンドサービスが販売代理店を務めており、今回の日本法人の設立も、販売代理店の支援強化が目的だ。
これまでのファイアウォールがポート番号やプロトコル情報をもとにトラフィックを制御しているのに対し、Palo Altoの製品はアプリケーションを識別して、ポリシー制御ができる点が特徴。日本のウェブアプリについても、ニコニコ動画、宅ふぁいる便、2ちゃんねる、mixi、アメーバブログなどを識別する。
また、IPアドレスとユーザー情報をひも付け、実際にどのユーザーがどのアプリケーションをどんな頻度で利用しているかといった情報を管理画面で閲覧できる。これらの技術により、たとえば社内でも「営業部門は2ちゃんねるの閲覧禁止」「技術部門はmixiの利用禁止」といったように、ユーザーの属性別に利用するアプリケーションを制限できる。
Palo AltoのCEO、Lane Bess氏は「Palo Altoの売上高は、北米市場で四半期ごとに30%増、欧州では同40%増と急激に伸びている。日本市場には大きなチャンスがあると考えており、世界売上の15%を日本が占めるようになるのが目標だ」と期待を語る。Palo Alto製品の売上目標について、パートナー企業のネットワンシステムズは今後3年で15億円、日立システムは20億円としている。
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