eBay、PGP、Qualysなどの企業が業界団体Cloud Security Allianceの創設を米国時間3月31日に発表した。クラウドコンピューティングのセキュリティを確保するために最適な方策の普及促進と、クラウドコンピューティングを利用してそれ以外の種類のコンピューティングを保護する方法を提示していくという。
「『オンデマンド』でのクラウドコンピューティングモデルが、企業のIT活用のあり方に変化をもたらしている」と、eBayの最高情報セキュリティ責任者(CISO)Dave Cullinane氏は声明に記している。「情報セキュリティ大手が早い段階で結集し、事業を妨げることなく情報セキュリティを最高度に確保する方法で構築されたクラウドコンピューティングが迅速に導入されるよう、手を貸すことが必要だ」(Cullinane氏)
クラウドコンピューティング大手Amazon、Google、Microsoftの名前は、Cloud Security Allianceのウェブサイトに掲載された参加企業リストの中に入っていない。同団体が正式に発足する時点で、参加企業に関する詳細な情報が発表されると思われる。Cloud Security Allianceは、サンフランシスコで開催される情報セキュリティイベント「RSA Conference」で米国時間4月21日に、組織の立ち上げに関する白書「Guidance for Critical Areas of Focus in Cloud Computing」を発表する予定だ。
クラウドコンピューティングは経費削減のための効率的な方法として宣伝されているが、その一方でHewlett-Packardなどは、セキュリティ、性能、インターネットベースのサービスの可用性について、企業が懸念を抱いていることに気づいている。クラウドコンピューティングではセキュリティに関する考え方を変える必要があることから、企業にとっては難しい課題となる、とセキュリティ専門家は語っている。
「これまでなら、データの安全を守りたければ、厳重にしまい込むか秘密にしておくかだった。それが急に、サードパーティーに預けなければならないと言われている」と、Freeform DynamicsのアナリストJon Collins氏は最近、CNET Newsの姉妹サイトであるZDNet UKの取材に対して述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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