モバイル機器からのデータ漏洩が問題になっているが、暗号化プラットフォームで知られるPGP Corporationがこの問題に対処する新システムPGP Endpointの提供を開始した。
このシステムはPGPの暗号化プラットフォームを拡張したもので、これを利用するとノートパソコン、デスクトップパソコン、モバイル機器、取り外し可能な記憶媒体(USBドライブ、CD、DVDなど)など、さまざまな機器や媒体に関するポリシーを中央から一括管理することができる。また、ポートやモバイル接続技術(Wi-Fi、FireWire、Bluetoothなど)の利用を制御することも可能とPGPは述べる。提供開始は米国時間7月22日。
歳入税関庁(HM Revenue & Customs) から膨大な数の個人情報を紛失した例で知られるように、故意または事故によるデータ漏洩を防ぐのは困難だが、そうした問題に対処しようというもの。
システム管理者が機器や接続にポリシーを設定し、たとえば特定タイプの機器は暗号化しなければ使用できないようにすることができる。暗号化が必要な場合、利用者が何らかの操作をする必要はなく、暗号化は自動的に行われるという。
また管理者は特定の機器について許容される使用方法を指定したり、機器の使用記録を調べ転送データの内容を監視したりすることも可能。PGPのフルディスク暗号化システムと併用することができる。
PGP Endpointは現在販売中。価格は1シート当たり49ドル(24ポンド)から。
英国の情報コミッショナー委員会(ICO)が4月に発表したところによると、過去6カ月間に公的部門、第3セクター、民間部門の各組織が届け出たデータ漏洩は100件ほど。公的部門は62件、民間部門は28件だった。
内訳は、民間部門では半数が金融機関からの報告。公的部門では、約3分の1が中央政府、5分の1が国民保健サービスだった。
この漏洩には暗号化されていないノートパソコンのほか、コンピュータディスク、メモリスティック、紙媒体の記録の紛失も含まれる。郵送または配送中の盗難または紛失で、媒体には財務や健康に関するデータなど、多岐にわたる個人情報が含まれていたという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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