数十の著名ウェブサイトで、過去数週間に100万件の検索クエリが「毒された」とセキュリティアナリストのDancho Danchev氏は指摘する。
攻撃者らは、プログラミングエラーを利用し、特定の検索クエリに自動的に悪意あるHTMLコードを仕込むことにより、キーワード検索を乗っ取っている。攻撃者に乗っ取られたサイト上で、訪問者が検索中に知らずに特定のキーワードを入力すると、偽装サイトにリダイレクトされてしまう。
そして、攻撃者はそこで、被害者のコンピュータにマルウェアをインストールしようとする。
実際に被害に遭った著名ウェブサイトとしては、USAToday.com、Target.com、ABCNews.com、Walmart.com、さらにNews.comの発行者である米CNET Networksが所有するいくつかのサイトなどが挙げられる。
また米国時間3月26日夜の時点では、CNETとUSATodayの代表者からのコメントは得られなかった。Wal-Mart広報担当のAmy Colella氏は29日、「われわれのサイトには(攻撃の)影響は全くない」とした上で、「Walmart.comでは、これらの問題を大変真摯に受け止めており、顧客が不正なオンライン活動の被害に遭わないよう今後もさまざまな対策を講じていく」と付け加えた。
セキュリティ企業McAfeeの広報担当、Joris Evers氏によると、今回の攻撃は、トラップがウェブサイトのメインページ上ではなく、検索結果に仕込まれている点で他のIFrame攻撃と異なるという。
「つまり、ウェブユーザーは、攻撃者が選択したいくつかのキーワードのうちの1つを使って検索クエリを実行しなければ、有害ページにリダイレクトされることはない」とEvers氏は語る。「これは、あるサイトを訪れただけで攻撃が開始される従来の攻撃とは対照的だ。この点は、最新の攻撃の深刻さを幾分軽減している」
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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