総務省の情報通信審議会は1月31日、「ネットワークのIP化に対応した安全・信頼性基準」について、一部答申を行った。
総務省では、従来から情報通信ネットワークの安全・信頼性対策の指標とする「情報通信ネットワーク安全・信頼性基準」を規定。しかし、ネットワークのIP化の進展に伴い、ICTサービスが国民生活に急速に浸透し、社会経済活動をさまざまな形で支えている状況となっている。
その一方で、IP電話やメールなどのIP系サービスにおいては、サービス停止などの事故・障害が増加、長時間化する傾向にあり、人為的ミスやソフトウェアの不具合や情報セキュリティの確保といった問題も新たに表面化していることから、2007年5月から情報通信審議会において、「ネットワークのIP 化に対応した安全・信頼性基準」の検討を続けてきた。2007年12月末に取りまとめられた答申案を公表し、受け付けたパブリックコメントの結果を反映し、正式に答申が行われた。
具体的には、情報通信ネットワークが備えるべき機能やシステムの維持・運用に必要となる、設備等基準64項目156対策、管理基準55項目87対策で構成。地震対策や風害、落雷など自然災害の設備の配置やバックアップ、セキュリティ対策など、システムの概念図を具体的に示すなど、詳細に安全基準が記載されている。
総務省では、今回受けた一部答申を踏まえ、今後、関係規定の整備等を早急に進めていく方針。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」