最終更新時刻:2008年10月10日(金) 23時50分

MS、1月度月例パッチをリリース--「Word」ゼロデイ脆弱性は手つかず

文:Joris Evers(CNET News.com)
翻訳校正:編集部

2007/01/10 12:13  

 Microsoftは米国時間1月9日、「Windows」および「Office」ソフトウェアの脆弱性を修復した。しかし、すでに存在が明らかになっていた複数の「Word」のゼロデイ脆弱性は、パッチが適用されないまま残る結果となった。

 月例パッチリリースの一環として、Microsoftは4件のセキュリティ情報とともに、10個の脆弱性を修復するパッチを提供した。3件のセキュリティ情報は、Microsoftの評価では最も深刻な「緊急」レベルに、残り1件は1段階低い「重要」レベルに認定されている。とはいえ、すべてのセキュリティ情報は、悪用されるとPCの乗っ取りを招くおそれのある脆弱性を対象としている。

 Microsoftの広報担当者は、「全ユーザーに対して、『Microsoft Update』に登録して『Automatic Updates』を有効化するよう推奨する。今月のアップデートをすべて適用し、システムの安全性を確保してもらいたい」と、電子メールによる声明の中に記した。

 修復された脆弱性のうちの3件は、以前から存在が確認されていた。だが、同様に知られている数件のゼロデイ脆弱性については、対策が講じられなかった。

 ネットワークセキュリティ企業nCircleのセキュリティ業務担当ディレクターAndrew Storms氏は、「パッチがリリースされていないことで、Wordのゼロデイ脆弱性がかえって目立つ結果になっている」と指摘し、おそらくは品質上の問題からこれらのパッチの提供が見合わせられたのだろうと述べた。Microsoftは5日、発表を予定していた8件のセキュリティ情報のうち4件を延期することを明らかにした。

 Microsoftが2007年に入り初めて修復したセキュリティ脆弱性は、WindowsおよびOfficeの複数のバージョンにおける特定ファイルの処理方法に関係するものだ。同社のセキュリティ情報によれば、攻撃者が作成した悪質なファイルを開いてしまうと、最悪の場合、脆弱なPCの制御権が奪われることがあるという。

 パッチが提供された10件の脆弱性の9件までが、Officeアプリケーションに存在している。このうち5件は「Excel」と、3件は「Outlook」と、1件はOfficeのブラジリアンポルトガル語文法チェック機能と関連がある。Microsoftは、脆弱性が攻撃に悪用されるきっかけとして、ユーザーが不正なファイルを開くことを挙げている。Windows版およびMac版のOfficeが、この問題の影響を受けるという。

 Symantec Security Responseのディレクターを務めるOliver Friedrichs氏は、「今回のパッチリリースから、Windowsプラットフォームのクライアント側の脆弱性問題が一向に縮小していない現状があらためて浮き彫りになった」と、声明の中で述べた。「攻撃者が脆弱性を悪用するまでの時間は、ますます短くなってきている。最新のソフトウェアパッチをなるべく速くインストールして身を守ることが、コンピュータユーザーにとっての急務だ」(Friedrichs氏)

 今回唯一のWindowsに関する脆弱性は、2006年9月、Windowsユーザーに対する攻撃発生後にMicrosoftが急いでパッチをリリースしたバグと似ている。同脆弱性は、Windowsに実装されているVector Markup Language(VML)ドキュメントをサポートする、「vgx.dll」コンポーネントに存在しているという。VMLは、ウェブ上で高品質なベクター画像を展開するのに使用されている言語。

 2006年のVML脆弱性と同様、今回の脆弱性も、ユーザーが「Internet Explorer」を用いてウェブ上の悪質なVMLフィルを閲覧してしまうことで、攻撃者に悪用されるおそれがある。IE 7を含む最近のバージョンのIEが動作する、最近のWindowsの全バージョンが影響を受けるが、「Windows Vista」は例外だとMicrosoftは説明している。

 Microsoftがリリースしたパッチは、Automatic Updatesを介して配布される。同社のダウンロード用ウェブサイト「Microsoft Update」から入手することも可能。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

特集

「ソーシャルメディアキャンペーン」の半数は失敗--アナリストが指摘する理由
多くの企業がソーシャルメディアキャンペーンを計画している。しかし、ガートナーによると、キャンペーンを始める理由が明確になっていなければ、失敗に終わることになるという。
人工知能による会話マーケティングの可能性
日産NOTEのウェブサイトがおもしろい。人工知能を用いて、ユーザーの質問にCMでおなじみのキャラが反応してくれる。裏側で実現しているのは、PtoPAが開発したソフトウェア「CAIWA」だ。同社はこれをウェブマーケティング分野でも活用しようとしている。

オピニオン

■インタビュー

Windows VistaにとってXPはライバルか?--マイクロソフト グローバルマーケティング担当Brad Brooks氏Windows VistaにとってXPはライバルか?--マイクロソフト グローバルマーケティング担当Brad Brooks氏
コンシューマー市場向けの取り組みを強化すると発表したマイクロソフト。日本におけるWindows VistaやWindows Media Centerの現状をどう見ているのか、コーポレートバイスプレジデントのブラッドブルックス氏に話を聞いた。
「iPodを日本で一番売りたい」--ビックカメラ有楽町店に聞く新iPodの魅力「iPodを日本で一番売りたい」--ビックカメラ有楽町店に聞く新iPodの魅力
発表後初の週末となった9月13日に、新iPodファミリーの店頭イベントを開催したビックカメラ有楽町店本館で、店長の石川勝芳氏に、iPodの販売状況と店内での取り組みについて伺った。

■コラム

進化するユーザビリティテスト〜「ユーザー行動観察調査」の効果・効能進化するユーザビリティテスト〜「ユーザー行動観察調査」の効果・効能
近年のウェブサイトリニューアルプロジェクトでは「ユーザビリティテスト」を実施することが当たり前になってきたようです。今回は、単なる「使いやすさ調査」を超えた「ユーザー行動観察調査」の効果・効能を紹介します。
“オトコの遊びゴコロ”をくすぐるロマンたっぷり「自動車ケータイ」“オトコの遊びゴコロ”をくすぐるロマンたっぷり「自動車ケータイ」
香港や中国のケータイショップでは、「おぉっ!こりゃかなりいける!」とワクワクしてしまう怪しいトンデモケータイに出会うことがある。そんな魅力あふれる製品の1つが、今回ご紹介するケータイである。
ソフトバンク株価の下落加速--iPhone一巡し資金繰りを懸念ソフトバンク株価の下落加速--iPhone一巡し資金繰りを懸念
日経平均が約4年10カ月ぶりに1万円の大台を割り込む中、ソフトバンクの株価が、全般相場の低迷にも増して下落が加速している。

企画特集

ネットと家電をつなぐチャレンジ「Life-X」
第一題:ライフログ・シェアリングサービス「Life-X」の第一印象は?
エンタメCGM「gooメーカー☆メーカー」エンタメCGM「gooメーカー☆メーカー」
【第2回】メーカー/占いのコンテンツを作ってみた!

ブログネットワーク

アルファブロガー

外資系エグゼクティブの日々I am Jamming!
外資系エグゼクティブの日々
村上敬亮 情報産業の未来図ネットワーク型産業構造への衣替え?
村上敬亮 情報産業の未来図
クロサカタツヤの情報通信インサイトグッバイ、レバレッジ!(1)
クロサカタツヤの情報通信インサイト
末吉隆彦 ロケーションウェアの「空」と「実」9月イベントお知らせ
末吉隆彦 ロケーションウェアの「空」と「実」
ケータイ時代のスタンダードiPhonista Nightの事後報告
ケータイ時代のスタンダード
江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance新サービスをローンチしました
江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance
鈴木健の天命反転生活日記パラレルワールドとしての電脳コイル
鈴木健の天命反転生活日記

読者ブロガー

将来のPC業界パワーバランス変形マウス、Arc Mouseレビュー
将来のPC業界パワーバランス
IT業界(笑)最底辺層生活オトナになるということ
IT業界(笑)最底辺層生活
夢幻∞大のドリーミングメディア福祉国家の失敗〜40年前の「断絶の時代」を読む(3)
夢幻∞大のドリーミングメディア
Life with Mac and more.さあ来い!Silverlight 2
Life with Mac and more.
コミュニケンシュワ
コミュニケン

リサーチ

■リサーチコラム

薬事法規制の厳しい健康食品に代わり、増え続ける化粧品メーカー
薬事法規制が厳しくなる今、特に規制が厳しい健康食品にかわって化粧品を販売しようとする企業が増えている。そこで、覚えておきたい化粧品と薬事法の関係について簡単にまとめた。
携帯電話の待ち受けに関する調査--最も利用される画面は「自分で撮影した写真」
携帯電話の待ち受け画面に関する調査を実施したところ、10・20代は飽きやすく待ち受け画面を頻繁に変更する傾向にあり、30・40代は季節感や臨場感を重視することが明らかとなった。
電子マネーによるライフスタイルの変化に関する調査--電子マネーコアユーザーは、高所得者層
電子マネーによるライフスタイルの変化に関する調査したところ、電子マネーを活用するのは高所得者層に多く見られた。また、1度に1万円以上チャージするユーザーは10%強であることも明らかになった。

■調査レポートダウンロード

金融不安の市場に、IR活動は何を頼るか!?
CMS未導入企業300社へのアンケート 担当者のホンネを徹底追求

■調査発表

【ゲームクリエイターの方へ】攻めの開発体制を敷くAQインタラクティブ社の中途採用・求人情報をレポート
Alibaba JAPAN、カー用品店に関する調査 カー用品専門店の認知、利用ともトップは「オートバックス」
調査結果「携帯OS『Android』認知度調査、6割が『知らない』 〜ユーザー期待のメーカーは?」

CNET Japan セレクション

ココが変わった、新型「ニンテンドーDSi」--「ニンテンドーDS Lite」と比較
任天堂が11月1日に発売する新型ゲーム機「ニンテンドーDSi」はどんな点が新しいのか。既存のニンテンドーDS Liteと比較するとともに、新機能を紹介する。
フォトレポート:本体が分離するNTTドコモの「セパレートケータイ」の謎に迫る
NTTドコモは家電展示会「CEATEC JAPAN 2008」において、端末が2つに分離できる携帯電話「セパレートケータイ」を展示している。どのような仕組みなのか、何ができるのかを、写真で紹介する。
話題のスマートフォン、写真で見るBlackBerry Bold
RIM製スマートフォン「BlackBerry」の新モデル「BlackBerry Bold」を2008年度第4四半期にも発売すると発表したNTTドコモ。話題のBlackBerry Boldを写真で紹介する。
こんなものもありました--CEATECで見つけたオモシロ新技術たち
幕張メッセで開催されている展示会「CEATEC JAPAN 2008」では、幅広い分野の最新技術が一堂に会している。ここではその中でもユニークな新技術や展示を紹介する。
「iPhone 2.2」アップデートの概要が明らかに--App Storeのインターフェースなど変更
アップルは、新たな「iPhone 2.2」アップデートのリリースに向けて準備を進めている。Safariに加え、App Storeのインターフェース変更などが予定されている。
ケータイはまだまだ進化する--CEATECで見た未来の技術
幕張メッセで開催されているデジタル家電の展示会「CEATEC JAPAN 2008」では、携帯電話関連の新技術が数多く展示されている。その様子を写真で紹介する。

今日の見どころ

自動車の未来を垣間見る--2008年パリモーターショーのコンセプトカー

2008年度グッドデザイン賞が発表--環境を意識した新基準も

GMのハイブリッドカー「Chevrolet Volt」、パリモーターショーに登場

レビュー

今週の新製品総チェック:新PS3が登場!ニコンが発表した映像製品「UP」とは?
「東京ゲームショウ2008」が10月9日から開催され、新PS3やXboxの新作ゲームなど、ゲーム機の大型発表が相次
[レビュー]2011年画質を備えた高画質、多機能Blu-ray--ソニー「BDZ-X95」
ソニーのBlu-ray Discレコーダー新製品が登場した。2007年から引き継がれる「やりたいことから選ぶ」シリー
今週の新製品総チェック:よりモバイルPCとして進化した「Let's note」が登場
松下電器産業の「Let's note」、デルのデスクトップPCとPC新製品が数多く登場した。Let's noteは9時間駆動
今週の新製品総チェック:フルサイズCMOS搭載のキヤノン「EOS 5D Mark II」が登場
キヤノンからもフルサイズCMOSセンサを搭載した「EOS 5D Mark II」が登場した。合わせてコンパクトデジカメ
今週の新製品総チェック:第4世代iPod nano登場、ソニー「α」、松下「LUMIX」に新機種も

CNET_ID

メンバー限定サービスをご利用いただく場合、このページの上部からログイン、またはCNET_ID登録(無料)をしてください。