2つのスパイウェア監視機関が米規制当局に対し、悪質ソフトウェアの隠れみのとなっているという音楽検索ウェブサイトへの対処を要請しようとしている。
「StopBadware.org」と、非営利の権利擁護団体「民主主義と技術のためのセンター」(Center for Democracy and Technology:CDT)によると、アルゼンチンで登録している「FastMP3Search.com.ar」は、自らを音楽ファイルの検索サービスサイトだと称しているが、実際はユーザーをだましてPCに多数の悪質アプリケーションをダウンロードさせ、コンピュータをさらなるサイバー攻撃にさらしているという。
「この1年の間に、われわれは何百ものウェブサイトからアクセス可能な多くの悪質プログラムに遭遇した。そして、FastMP3Search.com.arのプラグインは、間違いなくわれわれの最悪サイトのリストでトップにランクされる」と、CDTの共同ディレクターを務めるJohn Palfrey氏は述べている。
StopBadware.orgとCDTは米国時間12月7日、FastMP3Search.com.arについて、米連邦取引委員会(FTC)に共同で苦情を申し立てる。Sun MicrosystemsやGoogle、Lenovoによる支援を受けているStopBadware.orgは、悪質ソフトウェアのブラックリストを作成することを目指している。一方、CDTは「Anti-Spyware Coalition」(ASC)を運営する監視機関だ。
FastMP3Search.com.arではアクセスした人たちに、MP3ファイルをダウンロードするためのプラグインをインストールするよう求める。実際にはこのプラグインには、アドウェアやトロイの木馬など、悪質ソフトウェアがいくつも含まれており、Microsoft Windowsのファイアウォールを無効にしてしまうと、StopBadware.orgとCDTは説明する。
「このプラグインには多数の悪質プログラムがひとまとめにされている。ぞっとするようなものがぞろぞろ出てくる」と、Palfrey氏は語った。
StopBadware.orgによると、FastMP3Search.com.arを試用してみたが、同サイトからはMP3ファイルを1つもダウンロードできなかったという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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