米復員軍人省(VA)の情報が入ったノートPCと外付けハードドライブが盗まれた事件で、メリーランド警察は米国時間8月5日、10代の若者2人を逮捕した。
このノートPCと外付けハードドライブは、どちらも5月3日に盗まれた。これらの機器には、2500万人以上の退役および現役軍人とその配偶者の個人情報や資産情報が保存されていた。
警察の発表によると、容疑者らは、窃盗事件のニュースを見るまで、盗んだノートPCとハードドライブに機密情報が保存されていることに気付かなかったと供述しているという。
モンゴメリー郡警察によると、メリーランド州ロックビル出身のJesus Alex Pineda容疑者とChristian Brian Montano容疑者(ともに19歳)は、第1級不法侵入罪および500ドル以上の物品を盗んだとして窃盗罪で起訴されたという。Montano容疑者はさらに、窃盗計画を企てた罪でも起訴された。また3人目の容疑者の起訴も検討されているが、この容疑者は未成年者として扱われる。
警察は、米連邦捜査局(FBI)と復員軍人省の内部監査部と連携して事件の捜査を進めてきた。そして6月28日に入手した情報が決めてとなり、ノートPCとハードドライブの回収に成功した。警察とFBIはその後も捜査を続け、8月4日に事件の突破口が開けたことで、5日に捜査員が容疑者を逮捕した。
盗まれたノートPCはHewlett-Packard(HP)の「Pavilion ZV5360」で、外付けハードドライブは「HP PC170」だった。
最近、ハードドライブに保存された機密情報の盗難が政府と民間の両方で問題になっているが、今回の窃盗事件に憤慨し、セキュリティ基準の厳格化を図った企業や組織もある。
ホワイトハウス直属機関である行政管理予算局(OMB)は6月23日、各政府機関に対し、45日以内に機密情報の回復および保存のための新基準に準拠するよう求めた。またノートPCの盗難によりHotels.comの顧客情報24万3000人分を紛失したErnst & Young会計事務所は5月に、従業員が使用するノートPCにパスワード保護、暗号化ソフトウェアをインストールした。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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