Googleは、検索結果のリンク先に悪質なコードが含まれる可能性がある場合、警告を表示するという対策に乗り出した。
同社は、Stop Badware Coalitionのデータを利用して、悪質なソフトウェアが潜んでいる可能性のあるサイトを区別する。Googleは2006年1月、Sun MicrosystemsおよびLenovoとともに、同団体の支持を発表している。
ユーザーが同団体によって危険だと指摘されたウェブサイトに移動しようとすると、注意を呼びかけるページへリダイレクトされる。
このページには、「Warning--the site you are about to visit may harm your computer!(警告--移動しようとしているサイトはお使いのコンピュータに危害を加える可能性があります!)」という警告文が記載されている。そして、マルウェアやその対策方法の詳細については、StopBadware.orgを参照するように誘導する。
割り込み表示されるこのページでは、検索ページに戻って別の検索結果を選択するか、新たに検索を実行する、もしくはそのまま悪質かもしれないサイトに移動するかの、いずれかを選択できる。
この活動の支援者の1人であるハーバード大学ロースクールのJohn Palfrey教授は、「(悪質なサイトへアクセス)するなとは言わない。基本的には、使っているコンピュータで起こり得る問題について情報を提供するだけだ」と述べている。
ハーバード大学は英国のオックスフォード大学と協力し、Stop Badware Coalitionのウェブ監視活動に人的に大きく貢献している。ユーザーから悪質なコードが潜むサイトに関する報告があっても、そのサイトを危険だと判断する前に必ずこの報告を手作業でチェックすると、Palfrey教授は語っている。
Palfrey教授は、この活動を「自警団」にたとえた。この活動は、問題のサイトを検索エンジンから削除するようなことはせず、ユーザーに潜在的な問題を警告することをその狙いとしている。Stop Badware CoalitionはGoogleと密接に協力しているが、ほかの検索エンジンにも自分たちの警戒リストを利用して欲しいと、Palfrey教授は訴える。
同氏は、「われわれは、ほかの検索エンジンにも同様に、参加とデータの利用を強く呼びかけている。どの検索エンジンでも幅広く受け入れるつもりだ」と述べている。
Google関係者からコメントを得ることはできなかった。
Stopbadware.orgは、悪質なコードのまん延防止を目的とする数ある団体のうちの1つ。同団体は当初、悪質なプログラムを特定することだけに重点を置き、それらを配信するサイトは重視してこなかった。
「(われわれの取り組みは)当初、普通の法律では、スパイウェア、ウイルス、スパムといった幅広くまん延した問題にうまく対処できていないことを示すのが目的だった」とPalfrey教授は語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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