インターネットに接続され、電子メールの送信に使われるコンピュータのほぼ全数がスパマーにコントロールされていると、電子メールの評判を追跡する企業が明らかにした。
電子メールの評判に関するデータを集める企業Return Path(本社:ニューヨーク州)によると、メール送信に使われるPCのうち「インターネットにおける善良な市民」と言えるのは1%以下だという。米国時間7月25日の発表によると、同社はメール送信に使われる2000万のIPアドレスに関するデータを集計したという。
「インターネット上にある電子メールの大半がスパムメールで、それはスパマーのコントロール下にあるPCから送られている」とReturn Pathのデリバリアシュアランス製品担当のゼネラルマネージャーGeorge Bilbrey氏は言う。同社は、企業のメール受信をサポートするサービスを提供する企業だ。
評判(レピュテーション)をベースとするフィルタリングという手法が、受信トレイからスパムメールを排除する新技術として新しく出てきている。送信者はその行動パターンを基準にランク付けされ、クレーム発生率、送信メール量、購読停止請求への対応など、いくつかの要素についてレピュテーションスコアがつけられる。
Return PathやHabeas(本社:カリフォルニア州マウンテンビュー)などの企業がこのレピュテーションサービスに参入し始めている。代金を払った顧客を「セーフリスト」に載せたり、悪質なメール送信者に関する情報をインターネットサービスプロバイダー(ISP)やIronPortなどの電子メールセキュリティ商品ベンダーに販売したりして、利益をあげるサービスだ。
Return Pathの調査によると、メール送信に使われる2000万のIPアドレスのうち、同社顧客あてにメールの送信が許可されるレベルにあるレビュテーションスコアを獲得しているのは、わずか0.9%だったという。スパムが仕組まれていたり、クレーム発生率が高すぎたりするものが約2.5%だった。ところが、スコアが非常に悪く、送信側のコンピュータがハッカーにコントロールされている可能性があるものが96.7%あった、とReturn Pathでは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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