携帯端末のテキストメッセージング、ウェブベースのインスタントメッセージング、ブログ、そしてソーシャルネットワーキングのコミュニティーを狙うスパマーが増えている。MySpace.comメールサービスを提供するMessageLabsが明らかにした。
Webフィルタリングとインスタントメッセージングサービスを販売する同社は、米国時間7月6日に公表したレポートのなかで、「電子メールベースのスパム対策手法を回避し、年齢や居住地といった各種特性に応じてより効果的に目的の受信者を狙えるよう」新しいコミュニケーション手段に目を向けるスパマーが増えていることを明かした。
ソーシャルネットワーキングサイトは、「人々をプロファイリングするための新たなレベルのコンバージェンスと機能」をスパマーに提供していると、MessageLabsの最高技術責任者(CTO)、Mark Sunner氏は述べている。
MessageLabsでは、悪質なものを含むIMスパム、別名スピム(spim)の増加も察知している。
Sunner氏はZDNet UKに対し、「IMとウェブではリンクスパムが急増している。スパマーは、悪質なサイトやフィッシングサイトに飛ばすハイパーリンクだけを送信している」と述べている。
MessageLabsでは、悪意を持ったソフトウェアがプロトコルの壁を越えて「相互交流」していると予想する。また、プロプライエタリな各種ウェブベースのIMシステム間でコンバージェンスが進みつつあることも、スパマーを助けることになる。
Sunner氏は「IMから見てYahoo、MSN、そしてGoogleが1つの大きな集合体になれば、(悪質なソフトウェアの)相互交流が増えることが予想される」と述べ、MessageLabsがブログスパム、別名スプログ(splog)向けの専門サービスを発売する可能性も示唆したが、「これはおそらく今後の課題になる」と加えた。
6月は、世界全体の電子メールトラフィックの64.8%をスパムが占めた。先のレポートによると、これは前月比6.9%増になるという。
これは、ウイルスなどの感染によりスパムを発信ようになったコンピュータの数の変動が原因だと、MessageLabsは語っている。
「2006年中は、ボットネットの増加と減少に同調して、スパムの数がサイン波のように増減を繰り返す。悪い連中がスパムを増やすと、その対策も増えるという繰り返しだ」(Sunner氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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