フィンランド司法当局と連携中のロンドン警察が、現地時間6月27日、ウイルス作成者と思われる3人の身柄を拘束した。
逮捕されたのは英国サフォーク州の63歳の男、スコットランドの28歳の男、そしてフィンランドの19歳の男で、容疑は「迷惑メールに添付したウイルスを使ってコンピュータを感染させる国際的陰謀」への関与であると、ロンドン警視庁の広報担当者は説明した。
容疑者逮捕には、Metropolitan Computer Crime Unit、Finnish National Bureau of Investigation(NBI Finland)、Finnish Pori Police Departmentが協力した。容疑者はすべて「M00P」と呼ばれるコンピュータ犯罪組織のメンバーとされている。
ロンドン警視庁によると、英国およびフィンランドの容疑者宅からはサーバーに加え多数のコンピュータが押収されたという。
「この高度に組織化されたグループはウイルス対策製品に検知されない新種のコンピュータウイルスを作成中だったと思われる。彼らは少なくとも2005年から英国の企業に対する攻撃を展開しており、以来、世界中の何千台ものコンピュータを感染させたとして知られている」と同広報担当者は言う。
ウイルス対策ソフトウェアメーカーのMcAfeeとSophosによると、容疑者は「Stinx」「Breplibot」「Rykanos」などさまざまな種類で知られる「トロイの木馬」の作成に関与していた可能性があるという。トロイの木馬はコンピュータを感染させることを目的として、スパムメールと共に何千もの企業に送られた。一度感染したコンピュータは、オンライン通信用プロトコルInternet Relay Chat(IRC)を使ってコントロールできるようになる。
SophosのシニアセキュリティコンサルタントGraham Cluley氏によると、2004年に制作された「Tibick」と呼ばれるウイルスも同グループが書いたものである可能性があるという。Tibickはファイル交換ネットワーク経由で広まるウイルスで、感染したコンピュータにバックドアをつくり、IRC接続ができるようにする。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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