被害者が金を払わなければファイルを消去すると脅す新たなトロイの木馬が登場し、「ランサムウェア(身代金目当てのソフトウェア)」の脅威が再び起こっていると、セキュリティ専門家らが警鐘を鳴らしている。
ウイルス対策企業Sophosによれば、「Ransom-A」と呼ばれるこのトロイの木馬が起動すると、性的な画像が表示されるという。その後は、10.99ドルを支払わなければ、30分ごとにファイルを1つずつ消去するという脅し文句が30秒ごとに現れると、SophosLabsのセキュリティ専門家は米国時間4月28日に発表した声明の中で述べている。
SophosのシニアテクノロジーコンサルタントであるGraham Cluley氏は、「このトロイの木馬はユーザーのデータを人質に取り、ファイルを1件ずつ消していくと脅しをかけることで、身代金をしぼり取ろうとする」と、声明に記している。
トロイの木馬は、Western Unionの送金サービスを使って支払いを行うよう指定し、身代金が払われたあとに特別な解除コードを送ると言ってくるという。
ここ数カ月の間に、金を脅し取ろうと試みる悪質なソフトウェアが現れたのは、これで2度目だ。2006年3月には、被害者のファイルを暗号化し、300ドルを支払えば暗号およびロックを解除すると脅迫するトロイの木馬が出回った。なお、2005年5月にも同様の攻撃が起こっている。
「今回の発生を皮切りに、金をゆすり取るタイプのマルウェアが増加するかもしれないと懸念している」(Cluley氏)
Sophosは、データのバックアップを取り、セキュリティソフトウェアをアップデートして、こうした身代金要求型のトロイの木馬のようなマルウェアに対する備えを整えるよう、ユーザーに勧告している。一般的にインターネットユーザーは、電子メールの添付ファイルを開くときや、安全かどうかわからないウェブサイトを閲覧するときは、慎重になることが求められている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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