あるセキュリティ研究者グループが、PCに感染した後にモバイル端末へと感染を広げる、初めてのウイルスを発見したという。
Mobile Antivirus Researchers Association(MARA)が米国時間2月27日に発表した声明によると、「Crossover」と名付けられたこのウイルスが同組織宛てに、匿名の差出人から送信されてきたという。概念実証コードとして作成されたCrossoverは、まだ一般には出回っていないため、PCやモバイル端末のユーザーは現段階では危険にさらされていない。
「Crossoverは、Windowsを搭載したデスクトップPCと、Windows Mobile Pocket PCを搭載したPDAの両方に感染する初めてのマルウェアだ」と、MARAは述べている。
Crossoverは実行されるとまず、みずからが稼働しているマシンの種別を判別する。それがWindowsマシンならMicrosoftの同期ソフトウェア「ActiveSync」を利用して、マシンに接続されたハンドヘルドデバイスを検出し、感染を広げる。また、Windows Mobile上で実行されていることが分かった場合は、「マイ ドキュメント」の中にあるすべてのファイルを削除し、自身のコピーをスタートアップフォルダに保存するという。
このウイルスはPCが起動するたびにみずからを複製するので、Windowsマシンのパフォーマンスを低下させる恐れがある。最終的にはユーザーのマシン上で大量に増殖したウイルスが動作することになり、システムが完全に停止しまう可能性がある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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