米国時間13日にリリースされた「Internet Explorer(IE)」用のセキュリティパッチが原因となり、新たなIE 7ブラウザを試用しているユーザーがトラブルに見舞われた。
MicrosoftのIEセキュリティ担当プロジェクトマネージャーJeremy Dallmanは米国時間16日、Microsoftには、最新のセキュリティアップデートのインストール後に「ブラウザが不審な動きをしたというユーザーからの数件の報告」が寄せられていると、同社のブログの中で述べている。
報告の内容には、起動直後にブラウザがクラッシュする/リンク部分が空白になる/ブラウザを起動すると複数のウィンドウが開くという3種類があったと、ブログには記されていた。
Dallmanは、「こうした報告の中から数件を追跡調査した結果、どの問題も共通の原因があることを発見した」と述べている。その原因とは、現在ベータテスト中のMicrosoftのウェブブラウザIE 7に存在するもので、IE 7をIE 6が搭載されているマシンにインストールした場合に障害が起こるという。今回のパッチでは2つのIEの設定がサポートされていないと、Dallmanは記していた。
IE 6がインストールされているところにIE 7の第1ベータ版を新たに追加すると、同新ブラウザの初起動時に、「Windows Registry」に不適切な設定が施されたキーが加えられるが、ここから不適切なキーを削除すれば問題は解決するとのことだ。Windows RegistryはWindowsオペレーティングシステムの中核的な部分で、PCの設定内容が保管されている。
IE 7はまだ一般公開されていないことから、今回の問題が多数のユーザーに影響を及ぼすことはないという。同ブラウザの第1ベータ版は「非公開」版であり、一部の選ばれた試用ユーザーしか利用できないようになっている。Microsoftは、Windows XP向けのIE 7ベータ版のアップデートを、2006年3月までにリリースすると発表していた。
Microsoftが米国時間13日に提供したパッチは、IEユーザーに対するオンライン攻撃を誘発するおそれのあるWindowsのセキュリティ脆弱性や、その他3件のバグに対応するものだ。これらのパッチは、同社が月例パッチリリースの一環として発表したセキュリティ情報「MS05-054」に含まれている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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