ヤフーは11月14日、「Yahoo!オークション」の安全対策を強化し、データマイニングによる「不正利用検知モデル」を導入すると発表した。
オークション事業部長の殿村英嗣氏は「オークション利用者はまだ伸びる可能性があるが、現在伸び悩んでいる。その大きな原因の1つが不正利用だ」と語った。
手作業や経験に頼っていた不正検知について「モデル化することで、検知精度を上げる」と語ったオークション事業部長の殿村英嗣氏 |
同社では不正利用対策として、パトロールチームによる24時間365日体制での出品監視や、関連省庁や権利者団体と連携をした知的財産権を侵害した出品対策、ディー・エヌ・エーや楽天と共に自主ガイドラインなどを策定してきた。
そして今回、金融機関の与信リスクモデルやクレジットカードなどの不正検知モデルの構築で実績のある金融エンジニアリング・グループと協力して、オークションの不正利用検知モデルをYahoo!オークションに導入する。
不正利用検知モデルでは、Yahoo!オークションの取引データを利用して、不正利用者の行動パターンをデータマイニングによりモデル化する。そして、不正取引の可能性のあるユーザーを抽出し、手動でID利用停止などの措置を採る。開発のための投資は1億円程度で、12月から導入を開始する予定だ。同モデルの導入により、これまで手動で実施していたパトロールの一部を自動化し、不正利用の検知を効率化する。
ヤフーでは同モデルの導入のほか、パトロールチームを12月までに150名から170名体制へと増加するなどして、オークションの安全性の強化に努める。
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