Microsoftは米国時間14日、Windows 2000、Windows XP、およびWindows Server 2003向けに用意された緊急レベルの脆弱性に対処するはずのパッチが、一部のマシンに問題を引き起こしていることを明らかにした。
このパッチは、Windowsの4つの脆弱性に対処すべく11日にリリースされたもの。これらの脆弱性のなかには、それを悪用するワームが数日中に現れると専門家が予測するものも含まれている。Microsoftが「緊急」に分類するこの脆弱性は、Microsoft Distributed Transaction Coordinator(MSDTC)と呼ばれるWindowsのトランザクション処理コンポーネントのなかに存在している。
だが、14日にMicrosoftのサイトで公開された勧告によれば、このパッチをインストールすると深刻な問題が生じる場合があるという。このパッチによって、ユーザーが自分のPCから締め出されたり、Windows Firewallが起動しなくなったり、一部のアプリケーションの実行/インストールができなくなったりするほか、ネットワーク接続フォルダが空になってしまうなどの問題が発生すると、同社は述べている。
Microsoftによると、この問題は「Windows」ディレクトリのデフォルトアクセス設定が変更されている場合に限って発生するようだという。同社は、一部の顧客からこの問題に関する「ごく数件の報告」を受け取っており、現在も調査中だと関係者は語った。
ただし、これらのパッチを適用してあるPCは、たとえインストール後に問題が発生しても、Windowsの脆弱性を悪用する攻撃からは守られると、Microsoftの関係者は述べている。このパッチはMicrosoftのセキュリティパッチMS05-051で配布された。
MS05-051パッチによって引き起こされる問題を解決するには、「Windows」フォルダと「COM+」カタログのアクセス設定をデフォルト状態に戻す必要がある。手順などについては、Microsoftのウェブサイトに説明がある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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