ハリケーン「カトリーナ」の被災者救済を装い、ウェブで約4万ドルを集めたフロリダ在住の男が米国時間10月3日、詐欺罪で起訴された。
起訴状によれば、フロリダ在住のGary Kraserは、電子メールや自分で立ち上げたAirKatrina.comというもっともらしいウェブサイトを使い、2日間で約50人の善意の人々から義援金をだまし取ったという。起訴状によると、この男は自家用機でルイジアナへ医薬品を運んだり、子供や病人を避難させる手伝いをしたと主張していたという。
司法省の声明によると、Kraserはハリケーン「カトリーナ」に関連するインターネット詐欺で告発された最初の人物になるという。インターネットセキュリティ専門家らは、大災害の後に高まりを見せた人々の善意につけこむ無数のオンライン詐欺について、警告を発していた。
司法省は同声明のなかで、Kraserが救出作戦の詳細な説明をでっち上げたと述べ、8月30日付けの彼のメッセージを提示した。
「家に戻ってこれを書いている今も震えている。今夜私が目にしたことを心と体で受け止めようとしている。生きたまま電線にからまって感電し、体から火花を散らす犬を見た。また何人かの遺体も目にした。私にヘリコプターがあればフロリダに戻らずに、現地にとどまっただろう。助けることができなくてとても残念だ。泣きながら、傍らにいる自分の犬を抱きしめている。自分が死ぬまで彼らの叫び声が頭から離れないだろう」。
その翌日、Kraserは赤ちゃんを救出したと主張した。「飛行機がなかったら、小さな赤ん坊は助からなかっただろう。私がこれを書いている今、この赤ちゃんは移植手術を受けている。たった7カ月というのに彼女は自分の状態を理解しているかのように微笑んでいる」。
Kraserは、救援機は自分が資金を出して個人的に手配したもので、燃料費を調達するために寄付を求めたと述べた。起訴状によると、KraserはPayPalアカウントや銀行口座への電信送金を通して被害者からお金を集めたという。
eBayのオンライン決済子会社のPayPalは、調査に速やかに協力したと司法省は述べた。
司法省によると、Kraserは4件の電信詐欺罪で告発されているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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