Windows 2000のコアコンポーネントに深刻な欠陥が発見されたが、修正パッチが出されるまでこれを回避する方法はないと、あるセキュリティベンダーが発表した。
eEye Digital SecurityのMarc Maiffret(同社ハッキング担当最高責任者)は米国時間3日、この脆弱性により攻撃者がIPアドレスを使ってリモートからPCに侵入するおそれがあることを明らかにした。同氏は、この欠陥を悪用すれば、コンピュータのユーザーが何も操作しなくても、ワームを使った攻撃が簡単に仕掛けられると指摘している。
同氏によると、このセキュリティホールで特に問題なのは、回避策が見あたらない点だという。「この(脆弱な)コンポーネントは常時有効になっており、無効にもできず、アンインストールすることもできない」(Maiffret)
eEyeでは、この欠陥や、問題になっているWindows 2000のコンポーネントに関して、それ以上の詳細を明らかにしていない。同社は会社の方針により、当該ソフトウェアのメーカーがパッチもしくは勧告を公開するまでは脆弱性の技術的詳細を明らかにしていない。
Microsoftの関係者は、同社がeEyeの勧告に慎重に目を通した上でコメントするとしている。eEyeのウェブサイトにはまだ勧告は出ていない。
この脆弱性はWindows 2000に影響するものだが、Maiffretによると、eEyeは現在もテストを続けており、MicrosoftのほかのOSにもこの脆弱性が見つかる可能性があるという。
なお、eEyeは1日にもInternet Explorer(IE)に深刻な脆弱性があることをMicrosoftに通知している。
IEの脆弱性のほうは、ユーザーが悪質なウェブサイトのリンクをクリックすると、攻撃者がリモートからバッファオーバーフロー攻撃を仕掛けられるようになるというもので、同社はその深刻度を「高」に分類している。この脆弱性はIE、Windows XP/SP1、Windows 2003、Windows 2000に影響する。
Microsoftは、通常の脆弱性報告システムを通じて、eEyeからIEに関する勧告を受けとったことを認めた。
「われわれは現在この報告に関する調査を進めており、顧客を保護するために適切な措置を講じていく」(Microsoft関係者)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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