Microsoftは米国時間26日、「MSN Postmaster」というウェブサイトを開設し、スパム対策用ツールとサービスを提供し始めた。
MSN Postmasterは、セキュリティ市場におけるプレゼンスの拡大に努める同社の最新の取り組みとなる。この分野は収益性が高く、多数の企業が参入して競争を繰り広げているいる。
Postmasterは、オンラインの情報源として、ISPやメールサービスプロバイダー、 大口の合法メール配信業者にツール類を提供する。これらのツールは、ジャンクメールに対抗したり、スパム報告プロセスを合理化したり、MSN Hotmailユーザーへ合法的なバルクメールを配信するのに役立つものとなっている。
Postmasterでは、Microsoftが新たに開発した「Smart Network Data Services」も提供され、MSN Hotmailアカウントに送信されるメールの種類が報告される。同トラッキングサービスは、ISPのIPアドレスからMSN Hotmailユーザーに送信されるメールの量と、Hotmailフィルタもしくはユーザー自身によってスパムと判定されたメールの割合を各社に通知する。
ISP側では、この情報を参考に、危険なPCを特定して問題を解決するとともに、バルクメール送信者に問い合わせして、スパム濫用者かどうかを判断できるようになる。
MSN Hotmailの製品部門マネジャー、Kevin Doerrは声明のなかで、「MSN PostmasterとSmart Network Data Servicesは、ISPやメール送信業者との情報共有を一段と幅広く、包括的で透明度の高いものにすべく努めるMicrosoftの姿勢を表している」と述べている。
セキュリティ専門家らによると、ISPは、たとえ不注意からスパムを送信していると思われる顧客でも、アカウントを閉鎖したがらないという。顧客の配信しているメールが違法であることがわかる前にそのアカウントを閉鎖することは、ISPにとって売上低下を意味するからだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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