IBMは米国時間9日に、シングルサインオン製品Tivoli Federated Identity Manager(TFIM)を発表する予定だ。このTFIMを使用することにより、企業の従業員、取引先企業、顧客はインターネット上で安全に情報を共有できるようになる。
TFIMはIBMにとって初めてのシングルサインオン製品である。しかし、同社は2004年10月に個人認証技術の標準化団体Liberty Allianceに加盟するなど、以前よりこの分野での活動に携わっている。
シングルサインオン技術を導入した企業の従業員、顧客、取引先企業は、会社のウェブサイトにログオンし、ID認証を受けられるだけでなく、さらに別の企業のウェブサイトやネットワークにアクセスする際に、そのサイトに自分のIDを保証してもらうことが可能になる。
IBMのTivoli部門でIDマネジメント担当ディレクターを務めるJoe Anthonyは、「医療給付について調べたい従業員はサードパーティサイトを見なくてはならず、その際、通常は別のログオン名やパスワードを入力する必要がある」とした上で、「今や彼らは、リンク先のサードパーティサイトに自動的に移動できる」と述べた。
ユーザーは、TFIMを導入する企業のサイトから、その企業の内外のサービスにサインオンでき、さらにTFIMの使用を許可された取引先へのアクセスも可能だ。
TFIMは、Liberty、SAML、WS-Federation、WS-Security、WS-Trustで策定されたものなど、複数の個人認証用標準技術との互換性を有する。
Anthonyによると、IBMは5月後半からTFIMの出荷を開始する予定だという。
業界アナリストによると、TFIMはComputer AssociatesのID管理製品と競合することになるという。
2004年にセキュリティソフトメーカーのNetegrityを買収したComputer Associatesは現在、Webサービスセキュリティ管理/IDアクセス管理ソリューションを提供している。
市場調査会社ZapThinkのシニアアナリストJason Bloombergは、「(Netegrityを買収した)CAが今後、数多くの製品をいかに統合していくのかは未知数だ」とし、「依然として競争は激しい」と付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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