Bill Gatesは米国時間16日、パスワードはもうすぐ過去のものとなり、バイオメトリクスやスマートカード技術がこれに取って代わるようになる、と述べた。
同氏は、コペンハーゲンで開催中の「Microsoft IT Forum」で講演を行い、人々がパスワード以外の方法で本人確認を行う日が間もなくやってくると予言した。
「現行の本人確認システムが抱える大きな問題の1つは、パスワードが簡単に見破られることだ。パスワードだけに頼りながら、重要な情報を保護していくわけにはいかない。バイオメトリクスやスマートカードへの移行が今後の流れであり、われわれの主要顧客のなかには、既にこうした技術を採用しているところもある」(Gates)
Gatesによると、Microsoftでも社員にスマートカードを配布し、入退室やコンピュータ利用状況の管理に使う予定だという。このシステムはMicrosoftの.Net技術をベースとして構築される。
「いずれはパスワードを完全に廃止する。.Net技術をベースとしたフレームワークにスマートカードが組み込まれる日が待ち遠しい」(Gates)
データ格納用のマイクロチップが搭載されたスマートカードは、携帯電話やオンラインバンキングなどで利用されている。バイオメトリクスとは、顔面や指紋などの身体的特徴によって本人確認を行う認証方式のこと。
ハイテク業界では、従業員を社内システムにログインさせる際の本人確認方式を一段と強化する必要があるという認識が高まっている。
eBayの最高セキュリティ責任者(CSO)で、米ホワイトハウスの元サイバーセキュリティ顧問Howard Schmidtは先週、本人確認の際には、2つの要素を組み合わせて二重のチェックを行う必要があると訴えた。
Schmidtは、「セキュリティは改善されてきたが、今でもユーザー名とパスワードさえあればネット接続できるところが多い。エンドユーザーを二重チェックする技術は存在する。セキュリティ技術は今後ますます成長していくだろう」と語っている。また同氏は、今後多くのセキュリティ技術が併用されるようになるにつれ、ユーザーはますます多くの個人情報を提供しなければならなくなると付け加えた。
Schmidtは、Secure-IDトークンを利用して二重チェックを行うAmerica Onlineの例を挙げた。同氏はさらに、銀行カードも良い認証方式だと述べた。
「ユーザーは、カードを持っていなければならず、かつ暗証番号を記憶していなければならない」(Schmidt)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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