インターネットでの「フィッシング」詐欺で使われる、偽のウェブサイト構築に必要なグラフィックやコード、テキストを含む「構築キット」が、一部のウェブサイトから無料でダウンロードできるようになっている。
セキュリティ企業のSophosによると、このキットを使えば、本物のオンラインバンクと同じルック&フィールを持つサイトを作成できるという。これらの偽サイトを使って、何も知らない利用者からパスワードなどを聞き出し、まんまとお金を騙し取ることが可能になる。
「必要なツールを素人が手にすることで、この種の攻撃が増えることは必至だ」と、Sophos上級技術顧問のGraham Cluleyは述べている。
Sophosは、これらのキットにはスパム用ソフトも付属するものが多いと警告している。これを使えば、詐欺師らは偽サイトへの直接のリンクを含む何千通ものフィッシングメールを出すことができるようになる。
「このようなフィッシュサイト構築キットが出回ることで、誰もが正真正銘のオンラインバングのサイトをまねることができ、利用者を信用させてパスワードのような大切な情報を聞き出せるようになってしまう」(Cluley)
現在、多くのオンラインバンクのサイトは、疑わしい電子メールを受け取っても開かないように、また受信してしまった場合は銀行に電話で確認するように呼びかけるメッセージを掲載している。
フィッシングは大きな社会問題になっており、詐欺師がよく使う手口についてユーザーを教育する、いくつかの「アンチフィッシングガイド」サイトまで登場している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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