オーストラリア・シドニー発--Bill Gatesのセキュリティメッセージは、まるでRobert Frostの詩の一節から引用されたもののようだ--「良いファイアウォールは良い隣人を呼ぶ」
Microsoft会長Bill Gatesは28日(現地時間)、当地で開催された記者会見の席で、コンピュータシステムは今までよりセキュリティを高め、少なくとも電気や水道システムなどの重要な物理インフラのように信頼できるものにならなければならないと述べた。「これは絶対に実現しなければならない」とGatesは語っている。
この問題の主な解決策となるのは、悪質なコードを送信しようとする人々を隔離することだ、とGatesは言う。
「インターネットはある意味、『おい、このシステムは接続しているぞ』と教えているようなものだ。インターネットはメインフレームとは違う。メインフレームが安全なのは、コードが安全だからではなく、実際にソフトウェアを使ってメインフレームに接続するのがごく限られた人々だからだ。そこでファイアウォールの構築が必要になる」(Gates)
Gatesによると顧客の3分の1は、ファイアウォールが導入されているおかげでセキュリティ攻撃の問題に遭遇したことがないという。しかし残りの70%の顧客は、「(自己防衛のプロセスが)十分に自動化されていないことは明らかだ」(Gates)
「これまで、自分のシステムが必要なサービス以外には閉じていることを確認できるツールが存在しなかった。実際、電子メール用のメールサーバやhttp用のウェブサーバなどオープンにする必要があるサービスもあるが、大半のシステムは隔離が可能なはずだ」とGatesは述べている。
またGatesは、Microsoftがセキュリティアップデートをリリースせねばならない回数を減らしたい意向だと述べた。「そのためには非常に高度なツールや技術が必要になる。こうしたツールや技術は学術分野ではずいぶん前から存在していたが、大規模なソフトウェアで採用されたことはなかった」(Gates)
Gatesは、発売後1年間で24件ものセキュリティ情報が発表されたWindows Server 2000を例に挙げた。「最も最新のリリースでは、それが4件にまで劇的に減少した。しかし、われわれはこれを、この時間枠の間に1つかゼロにすべきだと考えている」
Windows以外のオペレーティングシステム(OS)で修正パッチを開発するのに要する平均的な時間は、「通常90〜100日だ」とGatesは述べている。
「われわれは現在、48時間以内にまで開発時間を短縮している」(Gates)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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