アッカ・ネットワークスは3月25日、同社が提供しているADSLサービスの顧客情報が流出したと発表した。同社が確認したのは201人分だが、最大で140万人分の情報が漏れた可能性がある。
流出した情報は氏名、郵便番号、住所、電話番号、申し込み時の連絡先メールアドレス。信用情報については提携ISPが管理しており、流出はないという。
アッカは2000年に設立された、ADSLによる高速回線サービス事業者。NTTコミュニケーションズが40.8%を出資する筆頭株主となっている。提携ISPはNTTコミュニケーションズのOCNやニフティなど12社。
アッカ・ネットワークス代表取締役社長の坂田好男氏 |
アッカの個人加入者数は現在約110万人。これに解約者も含めた約140万人分のデータが流出している可能性があるとアッカ・ネットワークス代表取締役社長の坂田好男氏は言う。
アッカでは3月22日、同社の親会社にあたるNTTコミュニケーションズから同社の顧客名簿が流出しているとして、201人分のリストの照会を受けた。アッカの顧客情報と照合し合致したことから、流出が判明したという。
流出経路については現在調査中だが、「内部の犯行による可能性が高い」(アッカ・ネットワークス代表取締役副社長兼CSO(Chief Security Officer)の湯崎英彦氏)という。アッカではセキュリティ監査を受けており、外部からの不正侵入は難しいと見られるためだ。坂田氏によると、2003年3月末から5月上旬までの間に情報が盗まれた可能性が高いという。
今回の事件を受け、アッカでは情報管理体制を強化した。顧客データベースにアクセスする権限を持つ人数を466人から62人に減らし、高セキュリティルーム内でしかアクセスできないようにした。また、社内共有アカウントを従来17件発行していたが、これを廃止する。
すでに情報流出が判明している201人に対しては、メールもしくは郵送にて謝罪するという。また、メールアドレスの変更については提携ISPと協力しながら進めていくという。ただし金券などの郵送については、今後検討していくとしている。
アッカでは専用の問い合わせ窓口を設置した。電話番号は0120-140-107(9:00-21:00)。
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