プライバシーに関連するさまざまな問題に悩まされているGoogleは、同社自身の「Google Analytics」サービスを使用するウェブサイト向けのデータ収集をユーザーがブロックできる新しいアドオンを公開した。
Google Analyticsの新しいオプトアウトブラウザアドオンは、ユーザーがGoogle Analyticsを使用するサイトを訪問したときに、ユーザーのPCから特定のデータが流出するのを防止する。ウェブサイトはGoogle AnalyticsのJavaScriptコードをページ内に挿入することで、訪問者のPCからIPアドレスやブラウザバージョン、OS、ISPなどのデータをキャプチャする。それらのデータはGoogleに送信され、その後、ウェブサイト用の無料のGoogle Analytics(GA)アカウントを通してアクセス可能になる。
この新しいオプトアウトアドオンのベータバージョンは、「Internet Explorer」と「Firefox」「Chrome」に対応している。
プライバシー問題への対応をさらに強化するため、GoogleはGAのJavaScriptに対する機能調整をリリースした。これにより、ウェブサイト所有者がGoogleへ送信される訪問者のIPアドレスを匿名化することが可能になる。この新しいコードは、IPアドレスの末尾8桁を切り捨てて、一部のみを送信する。サイト訪問者の大まかな位置はIPアドレスによって特定することが可能なので、この調整によって、完全な位置情報がキャプチャされるのを防ぐことができる。
Googleはこのところさまざまな失敗を犯しており、そのことで批判を浴びている。例えば、ユーザーの許可を得ずにデータを開示してしまった「Google Buzz」や、誤ってオープンなWi-Fiネットワークからデータを取得していたことをGoogleが認めた「Google Street View」などだ。
Googleは、自社向けにデータをキャプチャしつつ、それと同時にプライバシーを侵害して人々を怒らせないようにするという難題に絶えず直面している。今回、Google Analyticsに施された新たな変更は、自分の個人的なデータ、さらにはコンピュータデータでさえも知られたくないという人々にとって、良い知らせかもしれない。だが、今回の変更は、ウェブサイトを窮地に置き去りにする可能性もある。
もしユーザーがGoogle Analyticsのトラッキングコードを無効にしてしまったら、ウェブサイトは自らの「Google Web」統計データにおいて、確実で正確な情報を得ているということをどのように確かめればいいのだろうか。Googleのブログも、JavaScriptコードを微調整して、IPアドレスの末尾8桁を切り捨ててしまうと、キャプチャされる位置情報データの正確性が制限されることを認めている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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