ライブドアは5月26日、ブログサービス「livedoor Blog」において、ブログの書き手が最大年間300万円のサポートを受けられる「ブログ奨学金」制度を開始した。このような制度を実施するのはブログサービス提供会社の中で初だという。
ブログ奨学金第1期生は8月26日まで募集する。応募条件は以下のとおり。年齢制限はない。
受給種別および年間支給予定総額は、特待生が300万円、第一種奨学生が120万円、第二種奨学生が60万円、第三種奨学生が30万円。この金額から源泉所得税を控除した額が支給される。ブログの更新頻度を強制されることはないが、1年間はブログを継続する必要がある。
ライブドア選考委員会が受給種別を判断し、選考する。選ばれたブロガーは金銭の支援以外に、ブログメディア構築支援や運用支援、サポートなどが受けられる。livedoor Blogで人気のブロガーによる勉強会や奨学生同士の同級会なども予定している。
livedoor Blog以外のブログも応募は可能だが、奨学金の受給はlivedoor Blogへの引越しが条件となる。
ブログ奨学金は当選時から1年間、受給資格を与えられ、返還の義務はない。なぜこのような気前のいい制度を実施するのだろうか。ライブドアの担当者に聞いた。
「ブログといえば日記のようなものが主流ですが、livedoor Blogではメディアよりのブログが多い。そういった“ブログメディア”を育てることがライブドアとしてやりたいこと」
ブログビジネス部マネージャーの薮田孝仁氏はこう語る。奨学金制度を通して、専門メディアのような情報をブログで発信していく人を支援し、良質なブログメディアを育てていくのが狙いだ。
もう1つ、“ブログを書いて食べていける人”を増やしたいという想いもある。漫画や小説を書いて生活している人がいるのだから、同じことはブログでもできるはず。そのための支援はブログ事業者が積極的に実施していくべきだとライブドア ブログビジネス部長の佐々木大輔氏は言う。
特待生は年間300万円が支給される。都心でなければ1年間暮らしていける金額だ。「学生なら第一種の120万円でもアルバイトをせずに生きていける」(薮田氏)。その時間を良質なブログを生み出すために使ってほしいという。
ブログメディアの新人賞も計画している。開始してから3年程度のブログを対象に、有望な書き手を表彰するというものだ。
「ブロガーを5年後くらいに普通に存在する職業にしたい。ハイパーブログメディアクリエイターみたいな」(薮田氏)
ライブドアは2009年に特定分野に特化したブログポータル「ブロゴス」と「アゴラ」をオープン。2010年はテクノロジービジネスを扱うブログメディア「Tech Wave」や投資ブログメディア「Market Hack」などを開設した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」