Googleは米国時間5月21日、ウェブ検索に対する暗号化オプションの提供を開始した。最終的にはこれを、同社の全サービスに対して提供する計画であるという。
よりセキュリティの高いこのオプションを利用したいユーザーは、ブラウザに「https://www.google.com」と入力すると、接続が暗号化され、検索する語やフレーズ、およびGoogleが表示するその結果を傍受から保護することができる。
このウェブ検索の暗号化オプションのベータ版サービスは21日に米国内で開始し、その後数日間のうちに世界中のユーザーに提供される予定であると、Google検索製品マネージャーを務めるMurali Viswanathan氏は述べた。
21日の発表によってGoogleは、このようなプライバシー保護機能を提供する最初の大手検索エンジンとなった。AOL、Yahoo、Microsoftは、現時点ではこれを提供していない。
Viswanathan氏は米CNETとのインタビューで「この機能をみて、さらなるプライバシーとセキュリティを求めるユーザーもいるだろう」と述べた。「しかし現時点では、デフォルトオプションではない。デフォルトにするためには、まだやらなければならない作業が多くある」(Viswanathan氏)
今回の暗号化は、個人のブラウザとGoogleの検索サーバの間を伝送するデータのみを保護する。ユーザーが検索結果をクリックし、他のウェブサイトへと移動すると、暗号化チャネルからは離れることになる。
Google.comへの暗号化接続の提供により、中国など厳しい監視体制がしかれる国家のユーザーは、その接続自体がそもそも遮断されないと仮定しての話だが、政府に検索語を知られることなく検索ができることになる。
このウェブ検索サービスでは、ロック状態を示すマークと「SSL」を表すアイコンが含まれたロゴが表示される。SSLは、個人のコンピュータとGoogleの検索サーバの間でやり取りする情報を暗号化するための技術である。
少なくとも現時点では、ウェブ検索のみが暗号化され、画像検索や地図など、その他の種類の検索は暗号化されない。そのため、暗号化検索モードを利用する場合、検索ページの上部やサイドにこれらの検索のリンクは表示されない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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