IPサイマルラジオ協議会は4月7日、PCからネット経由で地上波ラジオを聴ける実験サービス「radiko」におけるストリーミングのセキュリティを強化した。放送エリア外からの聴取を取り締まるためだ。
radikoは放送エリアに準じた地域にラジオ番組をストリーミング配信しているため、たとえば、関東地方のラジオ局は関東地方でしか聴取できない。これはそもそも実験の目的が「都市部を中心とした難聴取の解消」で、さらに放送エリアを指定することを前提に、権利者や広告主から試験配信の合意を得ているからだ。
多くのradiko関連サービスが外部開発者によって提供されているが、エリア外聴取が可能な一部のサービスはセキュリティ強化の影響を受け、使用できなくなってしまう可能性がある。一方でIPサイマルラジオ協議会にも「エリア外の聴取を可能にするサービスが一般化すると、実用化が困難になる」という事情がある。
IPサイマルラジオ協議会は今回のセキュリティ強化について、「ラジオの楽しみを広げるためのさまざまなアプリを排除することが目的ではない。エリア外聴取環境の提供、収益を得るものなどradikoの存続を危うくするサービスに対する措置」としている。
同協議会はウェブブラウザを起動しなくてもradikoを聴ける「radikoガジェット」を4月12日に公開する予定。スマートフォン対応や、ネットの特性を活かした新しい放送連動サービスも検討している。
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