Omnitureが米国ソルトレイクシティで開催したイベント「Omniture Summit 2010」において、Google、Yahoo、Microsoftの3社が検索に関するパネルディスカッションで共演した。
注目はMicrosoftと、Microsoftの検索エンジンBingを採用するYahooのプレゼンテーションだ。
YahooのPartnerships DirectorであるErik Suhonen氏は、「Microsoftの技術は素晴らしい。特にインフラ面が良い」と褒めたたえた。YahooがBingを採用することで、3つの利点があるという。
1つ目は検索ボリュームが増すこと。2つの検索サービスのユーザーを合わせると合計1億5000万人に達し、Yahoo単独に比べて62%も増えることになる(ComScoreの2009年12月統計より)。2つ目は業務を効率化できること。営業部隊はYahooに置き、検索広告の運用などはMicrosoftのAdCenterが一括して担当するという。3つ目は検索広告とYahooのディスプレイ広告を組み合わせた大規模な広告枠の販売が可能になることだ。
またSuhonen氏は、今後もYahoo! Searchの機能拡張を継続することを明言し、いくつかの新機能を披露した。
その1つがリッチな検索連動型広告「Rich Ads In Search」だ。
Rich Ads In Searchは、Yahoo! Searchの検索結果画面に動画広告、画像広告を表示するもの。広告主サイトへの複数のディープリンクも掲載する。たとえばホテルが広告主の場合は予約ページやパッケージプランのページなどを1度に検索ユーザーに提案できる。Suhonen氏はこの取り組みによりCTR(クリック率)が25%上昇すると予想している。
ほかにも、よりパーソナライズされた検索結果が得られる新検索結果画面、リッチな動画検索と画像検索などを披露した
MicrosoftはBingの好調ぶりを強調した。ComScore調査による検索エンジンランキングを2009年6月と2010年9月で比較すると、米国でのBingのユニークユーザーは7170万人から8940万人に増加。マーケットシェアは8.0%から11.3%に上昇している。
人気の要因はBingが目指す「Decision Engine」というコンセプトが実現されつつあるからだと、Microsoft Online Service Devision Group Product ManagerのTodd Schwartz氏は述べた。
たとえばBingで「salt lake city」と検索すると、1番目立つ位置に市のオフィシャルサイトが表示され、その下に天気、気温、周辺の観光地、地図などの情報が集約される。ソルトレイクシティを訪れて観光する際の意思決定に関わるあらゆる情報を集めて表示する。この機能は「Best Match」と呼ばれるものだ。
Yahooとの提携については、Suhonen氏と同じくComScoreの2009年12月の統計を引用した。それによると米国でのシェアはBingが10%で9100万人、Yahooが17%で1億900万人。合計でシェア28%、1億5000万人のユーザーを獲得することになるという。
Schwartz氏は会場に来ていたマーケティング担当者に、Yahoo、Microsoft、それぞれのパートナーの検索広告を合わせることで最大で1億5000万人の検索ユーザーにリーチできるようになるとアピールした。
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