PCサポート企業のRescuecomは、Googleに対する商標権訴訟を取り下げた。Rescuecomは今後、Best Buyが同社に対して起こした同様の訴訟における、自社の弁護に専念することが可能になる。
Rescuecomは米国時間3月5日に発表したプレスリリースで、「勝利」を宣言したが、2006年に棄却されたGoogleのキーワードベースの広告システムをめぐる訴訟でRescuecomの控訴が認められた後、何か変化があったのかどうかは定かではなかった。Rescuecomは、Googleユーザーが「Rescuecom」を検索した場合に表示される広告を、競合他社が購入することができるという事実に異議を申し立てていた。当初これは却下されたが、Rescuecomは2009年に再審理を開くよう連邦裁判所を説得した。
しかし、これ以上の進展はもうない。Rescuecomは、一連の過程において同社の求めていた結果は得られたため、この訴訟を取り下げたと述べたが、実際には、現在同社が巻き込まれているBest Buyとの訴訟が、今回の決断に関係しているのかもしれない。Rescuecomはこちらでは、Googleとの訴訟と、まったく逆の立場で主張を繰り広げている。
Best Buyは2009年、キーワード広告に「geek squad」(編集部注:Best Buy傘下のサポートサービス)という語を使用したとしてRescuecomを提訴した。これに対し、Rescuecomは、「比較広告」における他社の商標の適切な使用であると主張している。Online Media Dailyが2010年に入って公開した記事によると、オンライン商標権問題に詳しいサンタクララ大学のEric Goldman教授は、Best Buyに対するRescuecomの立場は、Googleに対するRescuecomの立場と「本質的に矛盾している」と述べたという。Googleに対しては、同社の商標を競合他社に販売する権利はGoogleにはないと主張しているからである。
Googleは、今回の取り下げに関する声明を発表した。「われわれが一貫して主張してきたように、Googleの商標に関するポリシーは、商標保有者の利益と消費者の選択の間の適切な均衡を保ったものであり、今ではRescuecomさえも、競合他社の商標をキーワードとして使用することが法的に適切であることを認めている。Rescuecomがようやくわれわれの主張を認め、訴訟を取り下げたことをうれしく思う」(Googleの声明)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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