大きな注目を集めた、電子書籍の価格設定をめぐる1週間の論争を経て、出版社Macmillanの書籍および電子書籍のタイトルが、Amazon.comのオンラインストアへ戻ってくる。
Macmillanが同社の一部の電子書籍をAmazonの標準価格である9.99ドルから値上げするよう要求したことを受けて、Amazonは「Macmillanのすべての書籍の販売を一時的に停止することにより、強い反対の意志を表明し、その意志が真剣であること」を表明した。
実際のところ、Macmillanタイトルの撤去は一時的なものだった。Publishers Weeklyの米国時間2月5日の投稿によれば、「情報筋は両社が合意に達したと話しており、Amazonは直接購入のオプションの再提供を開始している。直接購入ボタンを復活させるために、Macmillanが何らかの譲歩を申し出たかどうかは不明だ」という。
Amazonは1月31日、電子書籍に対して14.99ドルという価格は「不必要に高すぎる」と今でも考えているが、より高い価格での電子書籍販売を求めるMacmillanの要求に従わざるを得ないだろう、と述べていた。それ以来、Amazonは電子書籍の今後の価格設定をめぐって、Macmillanと交渉しているようだ。
「わたしは、Amazonとのビジネスが再開したことを嬉しく思っている」とMacmillanの最高経営責任者(CEO)であるJohn Sargent氏は、The New York Timesが5日に引用した電子メールの中で述べた。
Sargent氏はMacmillanとAmazonの交渉について詳しくは話さなかったが、Amazonの1月31日の発言から判断すると、Amazonはベストセラー書籍の電子版を12.99〜14.99ドルで販売することを求める出版社の要求に従うようだ。
両社が何らかの合意に達したことは間違いないが、AmazonがMacmillanの電子書籍タイトルの価格を既に変更したかどうかは不明だ。簡単なサンプル調査を行ったところ、Jeffrey Eugenides氏の「Middlesex」とIshmael Beah氏の「A Long Way Gone」(Amazonのウェブサイトでは先週、両タイトルの書籍版はサードパーティーからしか購入することができなかった)のKindle版は現在、それぞれ9.99ドルと8.64ドルで販売されている。その一方で、Michael Chabon氏の「The Amazing Adventures of Kavalier & Clay」には、Kindle版の価格が掲載されていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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