Opera Software(オペラ)は2月11日、ウェブブラウザ「Opera 10.50」ベータ版を公開した。ユーザーインターフェース(UI)を一新したほか、HTML5やCSS3への対応を強化している。
最新版では、これまでのUIを刷新。ブラウザの左上に設置された「“O”タブ」では、ページ設定やブックマーク管理などのカスタマイズが行える。これによりタスクバーが省かれ、より広くウェブページを表示できるようになった。
検索機能も強化しており、検索ボックス内の履歴をもとにウェブ検索したり、URLバーに入力したキーワードをもとに過去に閲覧したウェブサイトを表示したりできる。この一方で、閲覧したウェブページの履歴やキャッシュをPC内に残さないようにする機能「プライベートタブ」と「プライベートウィンドウ」を新たに追加している。
Opera 10.50には、新たにJavaScriptエンジン「Carakan」を搭載。「Opera 10」に搭載されていたエンジン「Futhark」に比べ、JavaScriptの表示速度が約8倍ほど向上したという。また、グラフィックスライブラリ「Vega」を採用しており、ウェブ上のアニメーションや画像をより高速に表示できるようになったとしている。「将来開発される、HTML5のCanvas機能に対応したウェブアプリの(描画)スピードに対応できる」(Opera SoftwareウェブエヴァンジェリストのDaniel Davis氏)としている。
HTML5については、Canvasタグのほかに「video」「audio」のタグにも対応している。「オープンスタンダードなHTML5を採用することでクラッシュを減少できる」(Davis氏)という。このほか、サーバ上のフォントを指定して表示するCSS3の機能「Webfonts」にも対応している。
さらに、ウィジェット機能である「Opera Widgets」は、ブラウザを起動することなくデスクトップのアプリケーションとして使えるようになった。ウィジェットを単体で利用できるため、起動やデータのやりとりに必要な時間が短縮されるとしている。
オペラは今春をめどに、正式版の提供を予定している。
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