エニグモは10月13日、雑誌閲覧サービス「コルシカ」において、すべての雑誌販売を取りやめた。出版社からの反発を受けたことによるもの。ただ、「2〜3カ月以内にはサービスを再開したい」(広報)としている。
コルシカは、サイト上で雑誌を購入すると、その電子データをオンラインで閲覧できるサービス。配送料を支払えば、実物の雑誌を受け取ることもできる。出版社からの利用許諾など得ず、エニグモが独自に雑誌をスキャンして電子データ化し、販売していたため、出版社の業界団体「社団法人日本雑誌協会」から販売中止要請を受けていた。
エニグモは雑誌の電子化について、「(ユーザーが購入した雑誌の電子化代行なので)著作権の私的利用の範囲内と考え、出版社の許諾は不要と考えていた」と語る。ただ、日本雑誌協会からの要請を受け、10月9日付けで同協会会員の出版物については販売を中止していた。
その後、コルシカに関してほかの出版社からも問い合わせがあり、「雑誌販売を継続したいという出版社もいるが、様子を見たいので一度中止して欲しいという出版社もいる。ユーザーの利便性を考えると、ある程度の雑誌数をそろえるべきだと考え、質を担保するためにも一度サービスを停止することにした」と判断したとのことだ。
すでに雑誌を購入したユーザーに対しては、注文のキャンセル、もしくは実物の雑誌を送付することで対応するという。
今後については、個別に出版社と協議し、許諾を受けた雑誌をそろえることで、早期のサービス再開を目指すとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」