ロンドンで今週開催されている「Future of Web Apps」カンファレンスで、ブログプラットフォーム企業のSix Apartは、「Motion」と呼ばれる新しいオープンソースプラットフォームをダウンロード提供することを発表する。Motionは、あらゆるウェブホストや開発者が、Twitterのようなマイクロブログサービスを独自にホスティングすることを可能にする。この技術は、Six Apartが2008年に買収し(その後閉鎖した)Twitterのライバル「Pownce」がベースになっている。
Six Apartのエグゼクティブバイスプレジデント(EVP)であるEd Anuff氏が筆者に話してくれたところによると、同社はMotionによって、「従来のブロギングプラットフォームから、より新しいソーシャルアプリケーションへの進化を遂げようとしている」という。
コンテンツプラットフォーム企業のSix Apartがマイクロブロギング拡張に取り組んでいるのは、意外なことではない。ブロギング分野に従事していて、マイクロブロギングへの拡張をしないのはむしろ愚かである。筆者が興味深いと感じるのは、この製品がソフトウェアであり、空から降ってくるクラウドベースのTwitterのようなウェブサービスではないことだ。
Anuff氏が筆者に話してくれたところによると、サイト開発者の多くは自分のブランドを完全にコントロールできることを望んでおり、自作のオンライン製品を完全に微調整できる機能を欲しているという。クラウドにあるサービスをマッシュアップしていると、そうしたことを行うのは容易ではないことをAnuff氏は示唆した。開発者やSix Apartが、クラウドではなくソフトウェアモデルを好んでいるのはそのためだ。
もっとも、Anuff氏によれば、Motionのコードはローカルで実行されるが、コードが呼び出すデータは実際にはSix Apartがホスティングしているという。同氏によると、Six Apartは、同社のマイクロブロギングの全ユーザーが必要とするかもしれない処理能力をサポートするインフラを用意しているという。さらに、MotionベースのマイクロブログはTwitterや「Facebook」「Myspace」と連携可能(ソーシャルネットワーク内に投稿されたアイテムをMotionに表示することや、その逆も可能)なので、1つのウェブベースのサービスをゲートウェイとして機能させることは、理にかなっている。
Six Apartは、Motionを利用したいが自分自身のサーバを実行したくはないという人々を対象に、ホスティングも発表する予定だ。さらに、Motionは、同社の完全ホスティング型ブログプラットフォーム「TypePad」でも利用できるようになる。
実際に動作しているMotionを見たい人のために、Anuff氏はZachary Quinto氏のファンサイトを勧めている。同サイトのコミュニティーページは、Motionをベースにしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス