インストールベースのウェブブラウザにおけるAppleのシェアが半分に急落した。しかしそれは、Appleやコンピュータユーザーが何かをしたからではなく、統計を生成する企業が手法を変更したからである。
Net Applicationsが、自社の手法を改善する必要があると判断したことから、Appleのシェアは著しく低下することになった。Net Applicationsは、同社分析サービスを用いる4万のウェブサイトのネットワークに対する1億6000万のユニークビジットに基づき統計を発表している。具体的には同社は、中国など一部の地域において、同社サイトネットワークへの訪問と、実際のウェブの利用の間に関連性がなかったと結論付けたと、同社マーケティング担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるVincent Vizzaccaro氏は述べた。
同社の説明によると、実際の状況をより適切に反映するために、同社はCIAのインターネット人口予測を利用して、自社の統計結果を調整したという。1カ月をかけて手法を変更した後、5月とそれ以前の統計結果の改訂版を発表した。一部の統計値は、以前と大きく異なるものとなった。
これまでの統計結果では、5月のブラウザ市場におけるAppleの「Safari」のシェアは、8.43%であった。改訂版では、Appleのシェアは3.7%に下落している。この変化は、このような測定において、前提条件などの些細な違いがどれだけ大きな影響を及ぼし得るかを露呈するものであり、その正確性をどれだけ信頼するべきかを示している。
Appleに対するよい知らせは、今回の変更によって同社の成長率には変化がなく、Safariは増加傾向にあるとNet Applicationsが述べていることだ。改訂版の手法による結果のみが発表された7月の統計において、Safariのシェアは4.07%であった。
「Opera」のシェアは増加した。改訂版の手法が、東欧やアジアにより高い比重を置くからだとNet Applicationsは述べた。同製品の5月のシェアは、元の0.72%から改訂版では2.06%に増加した。しかし7月のシェアは、1.97%に減少した。
Googleの「Chrome」は、5月のシェアは1.80%から2.18%と微増にとどまったが、全体的には上昇傾向にある。7月のシェアは2.59%にまで増加した。
上位2つのブラウザであるMicrosoftの「Internet Explorer」とMozillaの「Firefox」の変動は比較的小さかった。7月の両社のシェアは、それぞれ67.68%と22.47%であった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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