PayPalが米国時間8月3日、世界規模のサービス障害とパフォーマンス低下に見舞われた。しかし、eBayによると、PayPalは現在、ほぼ正常な状態に戻っているという。
PayPalの広報担当であるAnuj Nayar氏は太平洋夏時間正午頃に投稿されたブログ投稿で、「1時間ほど前、PayPalのサイトで、送受金機能に影響を及ぼす問題が起こり始めた。われわれは、全力でこの問題の解決に当たっている」と述べた。「ご不便をおかけしていることを、心よりお詫びする」(Nayar氏)
午後12時40分更新の投稿によると、大半のユーザーはPayPalを正常に利用できるようになったという。
Nayar氏がインタビューで述べたところによれば、今回のサービス障害は世界的なものであり、最悪の状態は計1時間続いたという。ただし、PayPalが完全に復旧したのは、太平洋夏時間午後2時の少し前のことだった。
今回のサービス障害は、電子商取引の決済をPayPalに依存している人にとって、高くつくかもしれない。PayPalによると、PayPalでは1秒につき約2000ドルの支払いが発生しているという。つまり、1時間のサービス障害が発生すると、約720万ドル相当の商業損失が生じるのだ。
売り手は何らかの形で補償されるのか、そして、eBayはこれまでどのように対処してきたのかについて、Nayar氏はコメントすることを拒否した。
PayPalはeBayが成長するうえでの主要な牽引役として、同社のオンライン商取引およびオークションサイトで重要性をより一層増している。
eBayの最高経営責任者(CEO)であるJohn Donahoe氏は7月、「PayPalは、将来的にeBayよりも大きな規模になる事業だ」と述べた。そして、7月の新しいPayPal決済システムの開発者向けリリースを通して、eBayはPayPalを刷新し、新世代のオンライン商取引を実現しようと考えている。
PayPalの開発者サイトによると、今回の障害は同社ウェブページに影響を与えたほか、PayPalのアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を通しても、影響を及ぼしたという。このAPIにより、アプリケーションがPayPalのウェブサイトにアクセスしなくても同サービスを利用できる。開発者サイトは太平洋夏時間午前10時41分に、初めてこの問題を報告した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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